新米の季節 デザインもひと味違う、最新炊飯器3選
新米の季節が近づいてきた。最近はおいしいご飯を炊くための機能に加え、キッチンや食卓を彩るデザインにこだわった炊飯器も登場している。機能とデザイン、両方にこだわった注目の炊飯器を紹介する。
おひつのたたずまいを再現/シャープ
「おひつ」のようなたたずまいを目指してデザインされたというのが、シャープのIH炊飯器「KS-WM10B」。実際、テーブルにそのまま出しても違和感がなく、ふたと本体が完全に分離するため、どの席からもご飯をよそうことができる。
伝統的なかまどにならい、重みのある内ぶたを採用。内ぶたに蒸気穴を設け、蒸気をうまくコントロールしながら熱を閉じ込めることで、米の芯までふっくら炊き上げる。内釜は、底形状を丸くすることで、釜の外側から内側への対流を促し、米1粒1粒に均一に熱を伝えるという。保温機能は非搭載。
操作画面は指で触れると浮かび上がる仕組み。取っ手やハンドル、余分な突起がなく、コードリールも底面に収納できるため、使わないときもおひつのようにしまうことができる。
離乳食づくりに便利/象印
象印マホービンは2019年2月から、機能性と使いやすさ、デザインを兼ね備えた「STAN.」シリーズを展開している。メインターゲットは30代の共働き子育て世帯。家事や子育てに役立つ機能に加え、暮らしになじむデザインを取り入れているのが特徴だ。
第1弾は、コーヒーメーカー、IH炊飯ジャー(炊飯器)、電動ポット、ホットプレートの4製品。炊飯器は「食卓にそのまま置ける器のようなたたずまいを意識してデザインした」という。
炊飯方式には、沸騰後も強火で炊き続けることで、うまみを引き出す「豪熱沸とうIH」を採用。炊き方は「ふつう」「やわらかめ」「かため」の3段階から選べる。また、おかゆのかたさを4段階から調節できる「ベビーごはん」メニューがあり、離乳食づくりにも役立つ。
内釜の水位目盛りに偏光性塗料を使用した「はっきり目盛」は、米をセットして水を入れると目盛りの色が変化するため見えやすい。
毎回洗うパーツは、内釜と内ぶたの2点のみ。本体上部や庫内などもお手入れしやすい仕様となっている。
二重釜の蒸気で炊く/バルミューダ
独自の視点で機能とデザインにこだわった家電を発売しているバルミューダの炊飯器が「BALMUDA The Gohan」。羽釜をほうふつさせるフォルムと、シンプルなデザインが特徴だ。
The Gohanは蒸気で炊き上げるという独特の炊飯方法を採用。加熱にエネルギーを要する分厚い釜を使わず、二重に重ねた釜の間に水を入れて熱することで、見えない「蒸気の釜」を作る。その断熱性は、分厚い金属釜に比べ、数倍から数十倍高いという。保温機能は非搭載。
圧力をかけず100度を超えない温度で加熱するため、米の表面が傷つきにくく、粒立ちがよいご飯が炊き上がる。「カレーによく合う」ことから、上野の老舗カレー店デリーと共同でオリジナルカレーソース「BALMUDA The Curry」(税別750円)を開発、販売もしている。
白物家電・美容家電を中心に、暮らしにまつわるモノやコトを幅広く取材、執筆するフリーライター。リアルな主婦目線で、日々の家事が楽しく快適になる家電の取り入れ方を積極的に発信する。
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