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本場を上回る品ぞろえ 横浜の英国リンゴ酒がうまい

2019/8/25

横浜市の京急電鉄日ノ出町駅にほど近い英国パブ「FULL MONTY(フルモンティー)」は、近頃話題の「サイダー」の聖地。クライブ・プールさんと道心華衣さん夫婦が切り盛りする

「ビール、それともサイダー?」

英国人のクライブ・プールさんと道心華衣さん夫婦が営む、横浜市の英国パブ「FULL MONTY(フルモンティー)」に入ると、こんなふうに声をかけられる。日本で「サイダー」といえば甘い炭酸ソーダ。「パブなのにサイダーを飲むの?」と戸惑う人がいるかもしれないが、英国ではリンゴ酒を意味する。フランスでは「シードル」と呼ばれる、リンゴの果汁を原料とする醸造酒のことだ。リンゴ酒は欧米各国で造られ、この2、3年日本でも関心が高まっているが、実は、英国で特に広く親しまれている飲み物なのだ。

リンゴ酒というと女性好みの甘い酒を想像するが、サイダーの味わいは幅広く、ほとんど甘味を感じない辛口もある。英国の場合、アルコール度数はなんと8.5パーセントまで許されていて、同店のメニューにも7パーセントを超えるサイダーがずらり。口当たりがよいので、「お酒が強い方ほど、杯を重ねて酔われてしまう」(道心さん)そうだ。

まさに英国のパブに訪れたかのような「FULL MONTY」の店内。外国人客が多い

「FULL MONTY」では英国だけでなく、フランス・スペイン・ドイツ・米国・日本産などと60~70種ものサイダーを扱う。英国のサイダー専門誌に「英国のどんな飲み屋よりサイダーをそろえている」と紹介されるほど。

15年前に店を始めた2人がサイダーに力を入れているのは、英国人のプールさんの影響と思いきや、道心さんが中学生の頃よりこの飲み物に引かれてきたことが理由。

「当時、母が飲んでいたニッカのシードルを少しもらい、すごくおいしいと思ったのが最初の出合い。バーに行く年齢になったら、今度は英国の大手メーカーのサイダーを飲むようになって。そのうちある東京のパブで、リンゴの味わいと香りが豊かで、これまで飲んできたお酒とはまるで違う英国サイダーに出合いました。衝撃を受け、こうしたサイダーを出す店を開きたいと思ったんです」(道心さん)

今では、200年以上続く、英国の最も古いサイダー醸造所の一つシェピーズなど、同国の3社と直取引をするほどになっている。

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