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米国に買われる? 極北グリーンランドの幻想的な風景

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NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

米大統領が購入意思を示して注目された世界最大の島、グリーンランド。極北に位置するこの島の村をとらえた写真は2019年ナショナル ジオグラフィックトラベルフォトコンテストのグランプリに輝いた。撮影したチュ・ウェイミンさんの写真とともに見ていこう。

◇  ◇  ◇

グリーンランド西部の小さな漁村ウペルナビク。身を切るような冷たい風が吹いているが、マイナス30度くらいなら地元の人たちにとっては「暖かい3月の夕方」。街の人々はそれぞれに用事を済ませていた。

写真家のチュ・ウェイミンさんは、色とりどりの家々を見渡せる斜面に陣取っていた。「このアングルからの画面の構成や色合い、雰囲気がとてもいいと思いました。特に、夕暮れ時の光がすばらしいです」と、彼は後に振り返った。

散歩する人か、遊ぶ子どもたちを撮りたいと思っていたチュさんだったが、ある家族が街灯の明かりの中を歩いていくのを見て胸が高鳴った。光が少ない中で確実に撮れるよう操作しながら、思い描いた通りの場面をものにした。

ウペルナビクの風景は、出合いの瞬間からチュさんに感銘を与えた。「フライトの間じゅう、目に入るのは氷と雪に覆われた景色ばかりでしたが、突然、暖かみを感じさせる大きな点が遠くに見えたのです。それがウペルナビクでした。こののどかな村の美しさは、私の想像をはるかに超えていました。ため息が出るような瞬間でした」

チュさんは何年も前からグリーンランドを訪れ、風景を写真におさめてきた。ウペルナビクを訪ねたのは2019年3月。住民はおよそ1000人だが、それでもグリーンランドで13番目に人口が多い集落だ。

チュさんはもともと2日間の滞在予定だったが、日程が延びた。「フライトがなくなってしまい、1週間滞在せざるを得なくなったのですが、かえって幸運でした。賞を取ったこの写真は、ウペルナビクでの滞在6日目に撮ったんです。2日しかいなければ、今年この場所を見つけることはなかったでしょう」

6日間かけて撮影のチャンスを探しながら、チュさんはウペルナビク周辺を探索。商店や中心部の港にいる地元の人たちと知り合いになった。町全体の眺めを撮りたいと考えたチュさんは、日常生活の営みを邪魔しないよう、通りから十分な距離を取ることにした。

夕暮れの光の中で何度か撮ってみた後、人の動きが止まって見えるよう、ISO感度を上げて絞りを開いた。ちょうどその時、家族連れが家から出てきた。チュさんはその瞬間をとらえた。

「とても調和が取れていると感じました。辺りはすべて白く冷たい雪で覆われ、たそがれどきの青い色調で、さらに冷たそうに見えました。ですが、窓の明かり、街灯、それに3人の家族が、この世界に暖かみを生んでいました。この場面のコントラストと雰囲気が大好きです。このときはベストな瞬間をとらえようとして、必死で何枚も撮り続けました」とチュさんは語った。

チュさんは大学時代の旅行中に写真を始め、3年間エンジニアとして働いた後、写真撮影に集中することにした。その後、思いがけずナショナル ジオグラフィックの写真コンテストに参加。

「ちょうど本格的に写真を始めたころ、2012年のナショナル ジオグラフィック写真コンテストで、私の作品が『エディターズ・チョイス』に選ばれました。それでとてもやる気が出て、以来、写真は私の人生の一部となっています」と振り返る。

グリーンランド南部のフィヨルドで、2カ月間パックラフティング(持ち運びできる軽量なラフト〔ゴムボート〕で川下りなどをすること)を楽しんだことで、チュさんは野外での冒険に情熱を抱くようになった。今後も継続的にグリーンランドを訪ね、地域社会や、住民と環境との関係に焦点を当てて撮影しようと考えている。

「地域が異なれば、現代の生活が文化に与える影響もまた、異なってきます」とチュさんは話す。

チュさんは、パキスタンと中国の山々での写真プロジェクトも、さらに展開したいと願っている。野外の冒険への情熱と写真撮影を融合させた取り組みだ。「雪に覆われた山々は信じられないほど見事ですが、あまり知られていません。あの風景を人々に伝えたいと思っています」

次ページでも、チュさんが撮影した幻想的なグリーンランドをご覧いただきたい。

(文 SARAH POLGER、写真 WEIMIN CHU、訳 高野夏美、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック 2019年6月18日付記事を再構成]

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