波乱相場こそ 長期積み立て投資が強みを発揮

一般的にアクティブ型の方が投信の保有コストである信託報酬が高めだ。金融庁によれば、つみたてNISA対象投信の信託報酬の平均はインデックス型で0.31%、アクティブ型で1.03%(7月22日時点)。NISA口座は運用益は非課税だが、投信ごとにかかる信託報酬は保有期間中、ずっと負担する必要がある。長期投資の利益を大きく左右するだけに、できるだけ低コストの投信を選びたい。

投資先には国内外の株式に特化するタイプや債券など複数の金融資産に分散投資するタイプがある。ニッセイ基礎研究所の前山裕亮准主任研究員は「地域分散をきかせるため、先進国や全世界の株式に投資するインデックス投信がおすすめ」と話す。

つみたてNISAの対象で、信託報酬が低い主なインデックス投信を表Bに示した。「ニッセイ外国株式インデックスファンド」や「たわらノーロード全世界株式」などのコストの低さが目を引く。投資先などが同じ投信が複数ある場合は、より低コストの投信を選びたい。

長期投資で効果高まる

過去の積み立て投資の運用成果を見てみよう。バブル崩壊によって日経平均株価が最高値圏から大きく値下がりし始めた1990年から、月3万円の積み立て投資を継続した結果だ(グラフC)。

先進国の株式に投資し続けた場合、投資額の1053万円は約3500万円に膨らむ。内外株式・債券の4資産均等投資でも約2200万円になる。定額で積み立てると、投信の価格が下落したときは多く、上昇したときは少なく購入することになる。長期で運用すると、より積み立ての効果を得やすくなる。

カギは「相場が大きく下落したときに焦って中断しないこと」(三菱アセット・ブレインズの標氏)。先進国株投資の例を見ると、リーマン・ショック後の世界的な株安によって09年初めに一時元本を割り込んだ。ここでやめてしまった人は、その後の株価上昇の成果を得られなかった。

当面は株式も為替も不安定な値動きが続きそうだ。このようなときこそコツコツとぶれない投資を続けたい。

(川上純平)

[日本経済新聞朝刊2019年8月17日付]

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