本田圭佑に直談判 サッカー挫折した学生起業家の執念ホームステイ仲介のダイバーシーズ 洪英高社長

現地で企業を見学し、イベントに顔を出して「だれもが身近な人の問題をテクノロジーの力で解決しようとしているのを知った」。さらに、グーグル本社では、肌や髪の色なんて関係ない圧倒的な多様性を目の当たりにした。大阪のコリアンタウンの出身で、国籍問題で差別や中傷を受けた経験もある洪さんには、大きな衝撃だった。

本田圭佑選手の「ケガはチャンス」という言葉はダイバーシーズの理念にもなっている

シリコンバレーに留学する。そう決心し、官民協働の留学支援プログラム「トビタテ!留学JAPAN」に応募した。2年間、シリコンバレーでコミュニティーカレッジに通いながら現地スタートアップでインターンをし、起業につなげるというプランで合格した。大学2年は授業を前期に集中させ、後期は東京に出てきてプログラミング学習サービスで知られるプロゲート(東京・渋谷)でインターンをし、プログラミングの基礎を短期間で身につけた。大学2年の終わりに、シリコンバレーへ留学した。

憧れの本田圭佑選手に出資を直談判

最初に思いついたサービスは、留学希望者と経験者をマッチングするSNSだった。プログラミング技術を生かしSNSを作ったところ、トビタテ!の仲間を中心に利用者は1000人くらいにはなった。起業に向かって少し前進したなと思った頃、思いがけない出会いを洪さんは自分の手でつかみとった。サッカーの本田圭佑選手だ。

本田選手は洪さんにとってのヒーローだ。「大けがしたことを未来の自分をつくためのチャンスと捉える『ケガはチャンス』という名言は、そのまま僕の人生の指針であり、ダイバーシーズのコアバリューになっている」。だから、米国でもネットで本田氏の動向をチェックするのが日課になっていた。そこで、本田選手がサンフランシスコに来ることを知る。

本田圭佑氏が出資

「本田さん、僕に会いませんか?」。メッセージを送ったところ、翌日なら会えると返事が返ってきた。「留学生を増やして、世の中から差別を無くしたい!」。まだ起業もしていなかったが、洪さんは留学希望者向けのSNSのアイデアを必死で話した。そして思い切ってぶつけてみた。「僕は投資先としてどうですか?」。断られなかった。

必死で事業計画を作り上げ本田選手に見せた。メキシコまで会いに行ったこともある。最初の出会いから1カ月後、ついにこう言わしめた。「僕は洪さんに投資します」。会うたびに成長しているから。投資を決めた理由を、本田選手はこう語ったそうだ。

今こそ始める学び特集
学生参加型コミュニティ 登録受付中
メールマガジン登録
次のページ
失敗したからこそできた方向転換
今こそ始める学び特集
学生参加型コミュニティ 登録受付中
メールマガジン登録