フリーランスになりたい妻 夫を納得させた支出削減策家計再生コンサルタント 横山光昭

写真はイメージ=123RF
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「フリーランスで働きたくて会社を辞めようと思うのですが、家計は今のままでもやっていけますか」と相談に来たのは、会社員で主婦のBさん(41)。会社員の夫(43)と双子の娘、息子(8)の4人で暮らしています。現在、預貯金が1500万円ほどありますが、それを切り崩しながら生活費に充てていけば、自分の収入が減っても何とか将来の準備をしながら暮らしてけるのではないか、そう考えたそうです。その確約をもらって、夫に転職の説得をしたいと考えているようです。

夫は「人生はゲームと同じ」と考えるタイプで、何度も転職を繰り返しています。今の職場は勤め始めて5年ほどで、年俸900万円ほどの収入です。夫の考え方を理解し、今まで転職をしてもBさんは生活ができれば問題ないとし、文句を言わずに過ごしてきました。そうした経緯からBさんは、恐らく自分が転職しても生活に影響がなければ夫は何も言わないと思うけれど、しっかりと調べて太鼓判をもらっているという状況にしたいそうなのです。

貯蓄に計画性がなく、不安な状況

家計状況を見ると、夫婦で毎月70万円ほどの手取り収入があり、支出は51万円ほど。19万円ほどが余剰金となっています。ですが、どうやらこの余剰金をきちんと蓄えておくということはできなかったようです。

預貯金1500万円のうち、800万円は相続した住宅を売ったものでした。つまり、自分たちでは700万円しかためることができていないのです。700万円をためるということは立派なことですが、夫の最後の転職後も今の状況であったとすると、順調にためていれば1000万円を超える金額になったはずです。ということは、余剰金は他の何かに使っていると考えてよいでしょう。

そこを伺うと、夫はこの10年以上は年俸制の会社に勤め、ボーナスの支給はなく、大きな買い物は預貯金からしていたそうです。妻にもボーナスがありますが、年間40万円ほどで、帰省費用や妻の洋服代などに全部使ってしまっているということです。

このような家計状況のままBさんの収入がなくなってしまうと、毎月2万円強の赤字に。Bさんのボーナスから賄ってきた帰省費用なども合わせて、貯蓄から補填することになります。フリーランスになってもBさんの収入がうまく上がらなければ、毎年少なくとも67万円が貯蓄から減り、10年も続くと670万円以上の貯蓄が減ることになってしまいます。