マネー研究所

もうかる家計のつくり方

フリーランスになりたい妻 夫を納得させた支出削減策 家計再生コンサルタント 横山光昭

2019/8/21

そして、その必要額をBさん夫婦の預貯金から除いたあとの金額約1100万円は、毎月、投資で積み立てていきます。一度に大金を投資に回すとリスクが高いので、あくまで一部を定期的に積み立てます。非課税投資制度である個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISA(少額投資非課税制度)を活用することもよいと思います。

iDeCoは会社員の場合、毎月の掛け金の上限は2万3000円です。60歳まで積み立てが可能で、引き出しは現状では60歳以降からという制度です。掛け金は全額所得控除になるため所得税、住民税が安くなる、運用益が非課税、受け取るときも所得控除があるというメリットがあります。つみたてNISAは年間40万円まで、20年間運用益が非課税で運用できます。毎月の掛け金の上限はおよそ3万3000円です。夫婦で毎月、両方の制度で満額を投資していくと、10年経過する前に投資可能な預貯金がなくなりますが、今後のBさん夫婦の収入状況も今ははっきりしないので、まずはiDeCo2万円、つみたてNISA3万円を夫婦で毎月積み立て、様子を見て無理が生じそうであれば掛け金を減額していくことにしました。つみたてNISAをやめるということも収入状況によっては検討する可能性があることもBさん夫婦は理解されました。

■大きな決断の前には家計の見直しが大切

こうして、何とかBさんが転職され、フリーランスとなってもやっていけそうだと思える見通しが立ったのですが、Bさん自身はここまでの間にいろいろ考えたようで、「もう少しお金がたまるまでは現状を維持してお金をためて、その間に人脈をつくって収入の見通しを今よりも明確に立てて、それからフリーランスになってもよいかなと思い始めた」と、当初の計画を変更されたようです。

まとまったお金を持っている、毎月の収入がある程度あるなど、お金がたくさんあるように思ってしまうと、ついお金の使い方にも甘い見通しを立てがちになります。ただ、今はたくさんあっても、使えば徐々に減り、いずれ足りなくなる時期が来ることも頭に入れて、お金の使い方を再検討しないと、将来、困窮した生活になってしまう可能性が否めません。大きな変化、大きな買い物をする前に、「その後長い目で見るとどうなるか」を考え、きちんと対策をとってから行動に移すことも、賢く生きるには大切なことです。

(「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です)

横山光昭
(株)マイエフピー代表、mirai talk株式会社取締役共同代表。顧客が「現在も未来も豊かな生活を送ることができる」ことを一番の目標に、独自の家計再生・貯金プログラムを用いた個別の指導で、これまで1万件以上の赤字家計を再生。著書は累計100万部を超える『年収200万円からの貯金生活宣言』シリーズ、累計65万部の『はじめての人のための3000円投資生活』シリーズがあり、著作合計88冊、累計270万部となる。講演も多数。

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