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危機陥っても牛肉から逃げない 人形町今半のリスク学人形町今半 高岡慎一郎社長(下)

「人形町今半はハレの日に使っていただきたい。非日常の魅力があることが大切」と高岡社長

――人形町今半の事業は飲食店、弁当のケータリング、肉の販売の3本柱だと思いますが、今の売り上げ構成比はどのようですか。

ずっと、おおよそ1:1:1で推移してきましたが、最近は飲食店が伸びています。これはインバウンドによるところが大きいです。特に、以前はすき焼きを食べに来る外国からのお客様というのは、日本人が招いて一緒に来店するという形でしたが、今は、ネットやSNS(交流サイト)で自分たちで人形町今半を見つけて、外国人だけで来店される形が増えています。

――飲食店の運営、特に接客についての考え方はどのようなものですか。

自分が人形町今半に入ったとき、最初に言ったのは、「お客様が記念日に使いたくなる店にしたい」ということでした。ハレの日に使っていただきたい。したがって、非日常の魅力があることが大切です。

飲食店の従業員は、入社するともちろん接客の基本はしっかり教えますが、大切なのは、その先です。ハレの日に使っていただくお店。そこへ、お客様はどんな気持ちでいらっしゃるのか。お客様の立場で考えてほしいということを、いろいろな問いかけ、語りかけをしながら、意識を変えていってもらいます。ハウツーよりも、店の文化、従業員の気持ち、どんな思いで働くかということが大切です。

――人形町今半でも、ほかのお店でも、繁盛するお店の特徴というものはあるでしょうか。

店内のコミュニケーションがよい店は自然に売り上げが上がります。特に、調理担当者と接客担当者のコミュニケーションが良い店は、強い。

一般のメーカーは、製造部門と営業部門が別々にあって、それぞれ別々に動いています。ところが、その両者が1カ所にあるのがレストランです。この、動き方の異なる2つの部門間のコミュニケーションが良く、調和が取れている店の強さというのは、数字に如実に表れます。

しかし、昔の料理人には怒鳴る人が多かったので、接客の従業員が萎縮してしまって、なかなか店内の調和が取れないということがありました。これについては父も私も、料理人に対していろいろ働きかけてきましたが、大きく変わったのは、やはりBSE騒動からでした。

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