この「無難」というのが、お受験の場合は大切なキーワードになるとのことです。強めに節度をわきまえる、ということですね。そう考えると、色以外で気をつけたいのは、「ごくノーマルな形のスーツである」ということです。それですと、合わせはシングル、サイドベンツ、パンツの裾はシングル、という選択になります。

「無難」だけでなく、「上品」も大事なキーワードとのこと。色合わせもシックにする必要があります。

「厳格なビジネススタイル」と考えると、もちろんシャツは白です。シャツの襟は、ワイドスプレッドはややドレスダウンされた形で無難とは言えないので、推奨するのはレギュラーカラーとなります。

靴下はヒザくらいまでの長さの「ロングホーズ」を

そして、ボタンダウンシャツはやはりバツが付きます。仕事で着る人は相変わらず多く「皆が着ているのに何が悪い」という声もお聞きします。しかし、カジュアル寄りのスーツならともかく、少なくともダークスーツにはまったくおかしい合わせ方です。特にお受験のような厳しく常識が見られるような場面では、やめておいてください、と言うしかありません。

■ネクタイは無地、靴下はすねが見えないタイプを

「上品でシック」な装いにするなら、ネクタイは同じくネイビーのソリッド(単色柄無しのネクタイ)を合わせるのが最強です。スーツより若干明るめの色だときれいに合います。

小紋やピンドットも色を抑えめにすれば上品ですし、ストライプもネイビーを主にした色が控えめなものなら、悪くないと思いますが、やはり柄があるよりは無いほうが厳格なビジネススタイルにはより似合う雰囲気になります。ソリッドタイを持っていなければ、この機会に持っておいていいのではないでしょうか。ソリッドタイを締めていてキマる人は、はた目で見ていても非常にカッコいいと思いますので、個人的にも、日ごろのコーディネートに使うことをおすすめするところです。

なお、ネクタイは幅が細すぎると、モードっぽくなり雰囲気が軽く見えてしまいます。7.5から8.5、9cmあたりまでを基準と考えてください。

失敗しやすいのが靴下だとよく聞きます。以前も書かせていただきましたが、座った時にスネが出るような短い靴下では、印象が最悪となります(識者からは、より強い「アウト」という言葉を聞きました)。座ってもぎりぎりスネが見えないくらいの靴下も売られていますが、万が一ソファなどの低い椅子に腰かけることになったら、それも役に立ちません。

スーツにはヒザくらいまでの長さの「ロングホーズ」を合わせるのがもともとのスーツのルール。お受験用には持っておいたほうがいいでしょう。なお、靴下について詳しくは以前「座ったときこそ気をつけろ」で書かせていただきましたので、そちらもぜひご覧ください。

スーツには内羽根式の靴を合わせるのが基本=PIXTA

靴は脱いでスリッパに履き替えることが多いそうですが、脱ぐ前にキーパーソンに会ったり、見られたりすることも考えられますので、正しい靴の選択を。スーツには紐(ひも)ありで内羽根式(紐を通すところの先が縫い込まれている形)を合わせるのが基本です。

なお、ポケットチーフもハンカチも清潔な白一色のものを使用したほうがいいと思います。ポケットチーフに柄や色物は、この場面では避けてください。

■サイズ感やバランスが試される

ここまで気を使っても、スーツ姿の印象が良くないときがあります。それはサイズ感が合っていないときです。まずだぶだぶと大きい感じですと、だらしない印象になります。肩や身ごろに余計な空きがないものを選びます。

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