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砂漠の奇祭「バーニングマン」 架空の都市で1週間

日経ナショナル ジオグラフィック社

2019/8/25

ナショナルジオグラフィック日本版

巨大な彫刻に登る参加者「ブラックロックシティ動物管理局」と「ブラックロック・スカウト」のメンバー。2016年のバーニングマンで撮影(PHOTOGRAPH BY AARON HUEY)

米国ネバダ州の砂漠で毎年開催されているバーニングマン。このアートイベントは、「コミュニティー、芸術、自己表現、自立を重んじる架空都市」という、不思議なお祭りだ。1週間、砂漠に集まった人が架空都市「ブラックロックシティ」というコミュニティーを作り出すのだ。

元々は、1986年の夏至に、二人の男性がサンフランシスコのビーチで高さ約2.4メートルの像を燃やしたのが始まりだ。今も、夜に「ザ・マン」と呼ばれる像を燃やすのがメインイベントだ。

バーニングマンのリピーターたちの中には、このイベント用の名前で参加する人もいる。「ヘレン・オブ・ジョイ」(左)と「ウィリアム・ザ・ウィザード」(右)。2人はロサンゼルス出身だ(PHOTOGRAPH BY AARON HUEY)

その後、イベントは年々、大きくなり、像の高さも30メートルを超えるまでになった。2019年は8月25日~9月2日(米国時間)に開催される。ここで紹介したのは、2016年のバーニングマンの写真だが、イベントに参加する人々の熱気が伝わってくる。

ところで、今後バーニングマンに参加するなら、次に挙げるものは忘れずに用意しよう。何と言っても、一番大事なのが「水」だ。何もない砂漠で開催されるだけに、1日1人当たり5リットル以上は必要になる。とにかく砂漠で行われるイベントだということを忘れてはいけない。

ライトと光る自転車が砂漠を鮮やかに彩る。いくつものダンスパーティーが同時開催され、競い合っていた(PHOTOGRAPH BY AARON HUEY)

食料は滞在日数分用意して臨みたい、調理が簡単で食べやすいものがいいだろう。日焼け止め、ウェットティッシュ、帽子、ヘッドライト、防じんマスク、ゴーグル、サングラス2個以上、LEDライト、お祭りを盛り上げる衣服、プレゼント、ごみ袋(ごみは会場に残さず持ち帰るためだ)も忘れないでほしい。

ほとんどの人が車でやって来る。バスやタクシー、飛行機(イベント中はブラックロックシティに仮設の空港ができる)も利用できる。毎年、数人はパラシュートで空から降り立つ。

30回を数える2016年のバーニングマンに参加するため、約7万人が世界中からブラックロック砂漠にやって来た(PHOTOGRAPH BY AARON HUEY)

入場と出場時は何時間も列に並ぶことになる。待ち時間を短くしたいなら、イベント開始日より1~2日早く会場入りし、終了後も1日長く滞在するのがオススメだ。

ちなみに、バーニングマンの精神や体験をベースにしたイベントは、米国各地だけでなく、国を超えて広がっている。今では、オーストラリア、オーストリア、フランス、イスラエル、ニュージーランド、南アフリカ、ウクライナなどでも同様のイベントが開催されるようになった。日本でも、群馬・嬬恋村で2019年10月12日(土)~10月14日(月)で開催予定だ。

竹馬で砂漠を歩く来場者と、巨大なアート作品(PHOTOGRAPH BY AARON HUEY)

次ページでも、パワフルなアートイベントのバーニングマンを、そのクライマックスまで紹介する。

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