出世ナビ

プロ経営者 松本晃の流儀

会社はムダだらけ 会議・書類・売れない商品は廃止 カルビー元会長 松本晃氏

2019/8/17

やっていい会議もありますが、開くには条件があります。大切なのは、1)インフォメーション(情報)、2)エデュケーション(教育)、3)ディシジョン(決定)の3つがそろうことです。1)は、ある人が持つ情報を他の人に伝えること。2)は、会議に出たら何かしら勉強になるということです。3)は、会議を開いたら何か決めないといけない。これが一番大事です。何も決めない、ただ話す会議はダメです。

会議を減らすのに一番効果があったのは、会議室をなくしたことですね。2010年に新しいオフィスに引っ越したとき、壁のある会議室をなくしたんです。それ以降、カルビーのオフィスには基本、会議室はありません。

■いらない業務、現場の声で洗い出す

会社の無駄は、現場の声を聞けば分かります。僕がカルビーのCEOに就任したのは09年の6月24日。その1週間後に幹部や若い人合わせて60人くらいに集まってもらいました。みんなの声を聞くために都内のセミナーハウスを借りて、1泊2日のワークショップを開いたんです。

ワークショップというのは、みんなで一緒になって考える、コミュニケーションをとる場です。まあ、普通はミーティング(会議)というのかもしれませんが、僕はそう区別していました。ワークショップ自体、あまり好きじゃなかったけれど、年に何回かはやりました。オフィスでやらなかったのは、どうしても手がけている仕事が気になって、効率的じゃないからです。

ワークショップの目的は、業務の棚卸しと仕分けです。

順天堂大学と共同研究講座を開くなどでフルグラの市場拡大に力を入れた(左はプロゴルファーの中嶋常幸氏、2018年6月)

初日の午前中は、会社の「よいところ」を聞きました。僕はカルビーのことを知らないから、よく知っている人に話してもらった。その年、カルビーはちょうど創業60年、人間でいえば還暦を迎えていました。みなさん、昔のことをまるできのうのことのように生き生きと話された。これもよかった、あれもよかったと。商品の話、北海道を中心とした契約農家さんの話、物流の話などを聞いて、なるほど立派な会社だと思いました。

その日の午後には「いいことだけど、まだできていないこと」を聞きました。たとえば、新商品の開発が遅れているとか、スナックは好調だけど、それ以外はあまり成長していないとか。そのなかには、後に売上高300億円規模の商品に育った「フルグラ」もありました。いい商品だけど売れていない、ということですね。そういういろいろな意見を聞いて、初日は終了です。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL