足形をぐるり3D計測 スマホで簡単「ゾゾマット」
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、足の形をミリ単位で3次元(3D)計測できる「ZOZOMAT」だ。
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●販売価格/無料
●サイズ/約45センチ四方
●出荷日/19年秋冬予定(先行予約受け付け中)※情報は7月22日時点のもの
「着るだけで全身のサイズが測れる」として、一躍話題となった「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」。あれから1年半、今度は足の形をミリ単位で3D計測する「ZOZOMAT」が発表された。足の大きさだけでなく、甲の高さやかかとの幅なども測れるという。19年の秋冬から配送予定で、現時点では先行予約を受け付け中だ。
計測にはスーツで蓄積したノウハウも活用。マーカーの描かれたマットの中心に足を置き、スマホでスキャンしていくだけと簡単だ。
スーツと異なるのは、マットの周囲が6色に色分けされた点。実際に試したところ、ガイドが指示する色の場所でスキャンすればいいため、分かりやすかった。さらに、スキャンが成功しないと次の箇所には進めない仕組み。12カ所の撮影後にエラーとなり、やり直しをすることもあったスーツより、楽になったと感じた。
計測後のデータは電子商取引(EC)での靴選びの目安となるが、「オーダーシューズを自社で作る予定はない」(ZOZO)。ただ、データを基に、ゾゾタウン内でサイズの合う靴がレコメンドされるような機能は今後考えられるという。
ZOZOMATは1枚を複数人で使用することが可能。「PDFファイルをダウンロードし、印刷して使ってもらうこともあり得る」(同社)。発送前に二転三転の騒ぎとなったスーツの教訓を、どう生かすのかにも注目だ。
ZOZOSUITほどのインパクトは無いが、ECでの靴選びで悩む人は多く、無料の予定のため、ある程度の人気は想定できる。計測技術を使った商品開発には、複数の企業から問い合わせが来ているといい、今後の展開に期待だ。
[日経トレンディ2019年9月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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