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仮想通貨投資の勝率は3割 半数が元手1000万円以上 2019年個人投資家調査(6)

日経マネー

2019/8/23

仮想通貨バブルが発生した17年後半は、初心者が少額の元手で大勝ちできる相場だった。しかし、18年は長期にわたり価格が低迷。一部のアルトコインに対する規制も厳しくなる中、仮想通貨を安値で長期に持ち急騰を待つ「ガチホ」戦略は機能しなくなったと言える。短期取引に長けたベテランでないと十分なリターンが出なかった相場環境だったわけだ。

とはいえ、18年はベテランでも勝ちにくい状況だったようだ。今回調査での仮想通貨取引の勝率は30.5%と、前回調査(39.5%)から悪化。1億円以上の利益を上げた人はわずか1人(前回調査では12人)にとどまった。1000万円以上の損失を出した人も18.2%と、決して少なくはない。

株式市場が低迷する中、仮想通貨は景気変動に左右されにくい代替資産として再び脚光を浴びつつある。ただ、今や市場参加者の多くはヘッジファンドなどのプロで、値動きも単純ではなくなっている。相場が回復したからといって、以前のように初心者でも勝てると考えるのは早計だろう。

◇  ◇  ◇

■仮想通貨でトホホ、損切りで失敗

「投資の失敗」として仮想通貨関連を挙げた人で特に多かったのが損切りの失敗だ。18年1月のコインチェック・ショック後も相場は持ち直すと考え、損切りが遅れた人が目立った。アルトコインやICO(イニシャル・コイン・オファリング)関連の失敗を挙げる人も散見された。「毎日運用益が出るとの触れ込みで無名のアルトコインを買ったら、実際の仕組みは違っていて損失が出た」(36歳・神奈川県)など、詐欺案件のアルトコインの被害に遭った人もいた。

この他、以下のような失敗談が寄せられた。

「慢心と多忙のため十分な情報確認を怠ったのと、判断ミスなどが積み重なった結果仮想通貨の損切りに失敗。3カ月で含み益を1億円以上溶かした」(48歳・男性・岡山県)

「仮想通貨のICO(イニシャル・コイン・オファリング)にどっぷりハマってしまったこと。勉強した上での投資のつもりだったが、警戒感を欠いていた」(32歳・男性・東京都)

「アルバイトで稼いだなけなしのお金で仮想通貨を買っていたら年始に大損をしてしまった。社会人になってからは、余剰資金で投資をしようと誓った」(22歳・男性・埼玉県)

(日経マネー 川路洋助)

[日経マネー2019年8月号の記事を再構成]

日経マネー 2019年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP
価格 : 750円 (税込み)


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