Men's Fashion

大人のサンダルスタイル ふらっとお出かけにレザー

プロのコーデ

Euphonica店主 井本征志さん

2019.8.10

猛暑真っただ中、サンダル熱も最高潮だ。だだ、大人がサンダルを容易に取り入れるのは危ない。カジュアルになりすぎてしまったり、だらしない印象になったりするからだ。そこで、横浜は仲町台に店を構えるセレクトショップEuphonica(ユーフォニカ)の店主、井本征志さんに大人のサンダルの合わせ方を尋ねた。




■テクニックを弄さないのが大人の着こなし

――そもそも大人がサンダルを履くのはありでしょうか。

「特に問題はないと思います。大人だって、暑いときはサンダルを履きたいですし」

――大人がサンダルを履くのはだらしない、といった意見がありますが。

「それはシーンによると思います。普段休日にサンダルを履いていて、だらしないと思う人はいないですよね」

「サンダルを履くのに、そこまで着こなしのテクニックを弄さなくていいと思います」と話す井本さん

――サンダルを履くときに意識していることはありますか。

「革靴やスニーカーと合わせる感覚と変わりないですね。むしろ大人はそこまで着こなしのテクニックを弄さなくていいと思っています。40代、50代になっておしゃれのテクニックを考えることがいやらしくなっちゃうというか。本当にファッションが好きな人とか、プロは別ですよ。でも、そうでなければ『この着こなしが正解だ』みたいなものはないと思います。何十年間も服を着ているわけですから」

――パンツの裾が何センチがいいとかは気にしなくていいと。

「そうですね。あくまで骨格とか、キャラクターとか、パンツとかによる話なので……。とはいっても、あまり裾が長いパンツは、サンダルで裾を踏んでしまったり、裾が擦れてしまったりするので避けた方がいいと思います。僕自身洋服屋をやっていますけど、そのほかは特に考えたことがないですね」

■オケージョンに合わせて使い分け

――サンダル選ぶ上で、気にすべきことはありますか。

「足が痛くならないもの、履き心地がいいものを選ぶことですね。やはり履いていて痛いものは嫌じゃないですか。前回の『休日の大人のジャケパンスタイル』では清潔感についての話をしましたが、サンダルについてはまたそれとは違うというか」

――サンダルを履くに当たって、清潔感は別に気にしなくてもいいと。

「そこまで気にしなくていいんじゃないですかね。例えば、脱いでサンダルのあとが残るといったことはしょうがないでしょう」

――大人におすすめのデザインはありますか。

「そういうのもないですね。重要なのは、キャラクターとの相性や服との相性ではないかと。40代でスポーツサンダルはダメ、10代でレザーサンダルはダメというように、年齢で区切るのはナンセンスかなと思います」

「あとはオケージョン。やっぱりBBQにいったときに、レザーサンダルを履いて行ったら『ちょっと違う』ってなるじゃないですか。逆に、銀座に行くときに、シャワーサンダルは格好がつかないじゃないですか。そのサンダルどうこうの話ではなく、サンダルとオケージョンの相性になると思います。『大人だったら使い分けをしよう』ぐらいの感覚だと思いますよ」

■同じ服でもこんなに見え方が違う

――今回は、サンダルのコーディネートを2パターン組んでもらいました。

「同じ服でも見え方が違う、という提案です。レザーサンダルとスポーツサンダルでは見え方が随分違うんです」

――さきほどの井本さんがおっしゃった使い分けというところですね。

サンダル2万9160円(イシュム)シャツ 1万9440円(ハンドベーカー)パンツ 2万1384円(マスターアンドコー)

――1足目はISHMM(イシュム)のサンダルですね。どんなブランドなのでしょうか?

「ISHMMは日本の革靴ブランドです。うちの中では、ファッションよりのアイテムという立ち位置ですね。このサンダルは、アッパーに穴が開いていて、付属の紐(ひも)で様々な見せ方ができるんです。ものとして見せるようなアイテムですね」