リーダーが語る 仕事の装い

「グッチはもう着ない」生徒の価値観に合わせ変身 代々木ゼミナール英語講師 西谷昇二氏(上)

2019/8/8

「僕が着る服には生徒の価値観が反映されています」と話す西谷昇二さん(東京都渋谷区の代々木ゼミナール本部校代ゼミタワー)

大学受験予備校、代々木ゼミナールの人気英語講師、西谷昇二さん(63)は教壇に立ち33年目を迎えた。デビューしたバブル期は個性あふれる講師がしのぎを削った時代で、ユニークな授業とともに派手な服装も話題を集めた。西谷さんも高価なスーツをまとい、授業の合間に夢を語り、それが受験生のモチベーションにつながった。しかし2000年を境に若者の価値観が一変。自身のスタイルもジーンズやスニーカーへ。「共感される服で生徒をケアしたい」と語る。

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■先週と同じ服で教えるのは嫌 手帳に着た服を記入

――「青の花柄シャツ 黒ジャケット デニム」。代ゼミの時間割の手帳には服装がぎっしり記入されています。服装日記ですか。

「毎朝、きょう身につけた服を代ゼミ手帳に書いてから家を出ます。30年続けてきた日課です。1学期の授業数でいいますと90分授業が週15コマ。手帳に記録すれば同じクラスでの『かぶり』が防げます。きょうの服は先週と同じではないほうがいい。僕はそう思う」

クラスごとにその日着たアイテム、色を記す。「毎朝書かないと気持ちが悪い」

――同じクラスで翌週も同じモノを着ることはマイナスですか。

「性格的に嫌ですね。生徒をケアしていないように伝わるのではないか、と考えてしまいますから。着るモノが毎週違うというだけでも、何か新たなものを与えようとしているんだ、と生徒が気付いてくれるかもしれない。ただ、そんなに重くはとらえてはいません。基本的には好きなものを着るというスタンスです」

――話術、パフォーマンスも含めテンションが高い授業が人気です。教壇に立つときのファッションのポリシーはありますか。

「授業は楽しくやりたいです。好きな服を着るとテンションが上がりますが何でもいいわけではありません。ジーンズはよくても短パンはだめ。相手(生徒)に対して失礼にならないよう微妙な線引きをしています。長年講師をやっていると僕の服には生徒の価値観が反映されるようになった。特に00年から生徒の嗜好はずいぶん変わり、僕も変わりました」

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