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パーソルHDグループ人事本部人事企画部部長の大場竜佳氏

パーソルHDグループ人事本部人事企画部部長の大場竜佳氏

人材大手のパーソルホールディングス(HD)は75のグループ会社を持ち、人材派遣や紹介、求人広告などの幅広い人材関連サービスを手がける。自社の人事にも、クラウドや人工知能(AI)などの最新技術とデータを駆使する「HRテック」をとり入れ、グループ内の人材適正配置や育成を進めて成長につなげようとしている。自らを「先進人事のショーケース」と位置づける同社の取り組みを大場竜佳グループ人事本部人事企画部部長に聞いた。

管理職をタイプ分け、いい組み合わせ探る

――HRテックをどのように使っていますか。

「マネジメント職(管理職)の能力を分析してタイプ別に分け、グループ内での適切な配置や育成につなげるシステムを開発して使っています。『マネジメント特性のタイプ分類モデル』と名付け、2年かけて段階的に導入しました。どの会社にどんなタイプの管理職人材がいるか『見える化』し、配置などを考えるのに役立てる狙いです」

「対象はグループ全体の管理職約1400人で、ほぼ課長職以上に相当します。この人たちに共通の『マネジメント特性アセスメント』という調査をします。個人アンケートのほか、上司や部下による360度評価、仕事の成果を測るパフォーマンス評価、行動特性を見極める適性検査なども含めてデータにします。さらに部長職以上の約400人には管理者としての能力を見極めるインタビューも行ってデータをとりました」

――どうやってタイプ分けするのですか。

「データを統計的に分析し、決断力や遂行力など管理職に求められる特性を項目別に評価していきます。たとえば、360度評価の点数は高いが、パフォーマンスはもうひとつというタイプの部長がいるとします。その場合、指導力には高めの点が、遂行力には低めの点がつくという感じです。こうして算出した項目別の得点パターンによってタイプ分けしたのです」

パーソルホールディングス提供

パーソルホールディングス提供

「タイプは優劣を示すものではありません。それぞれが強みを生かし、力を発揮する配置を考えるためのものです。たとえば、『イノベーションに強みを持つ。ただ、周囲の協力を得る力が弱い』タイプの人がいたとします。こういう人は新規事業の立ち上げに向いていそうですが、弱点もあります。そこで『自分を積極的に押し出していくのは苦手だけれど、まとめ上手でサポート能力が高い』タイプの人と組み合わせ、補い合って事業を成功に導くといったイメージです」

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