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スイス・北欧…日本酒未開の地 大阪の父子3人が挑戦世界で急増!日本酒LOVE(12)

スイス・チューリッヒ初の日本酒バーは現地の人が経営。佑太朗さんはオープニングをサポートした(右から2人目)

佑太朗さんは年に3回はスイスを訪問する。「スイスはEUに加盟していないので、モノを売買するのに手間がかかります。小さなスイスのマーケットなので、入って来る人は少ないのです」と佑太朗さん。閉ざされたマーケットだからこそ、じっくり時間をかけて日本酒の文化を醸成できるという面もある。

当初、スイスでは純米大吟醸や大吟醸が好まれると思っていた。白ワインのような華やかな香りがあり、軽快で飲みやすいからだ。だが意外と、純米酒や生酛(もと)造りの酒が好評だと知る。佑太朗さんは「スッキリした味よりも、複雑味のある重い味が好まれます。スイスの特産品といえばチーズ。さらにクリーム系の料理も多いので、それに合わせるのにどっしりした、うま口系の味が好まれるのです」と分析する。

例えば、居酒屋「稲田屋」を都内などに9店舗展開している、鳥取県米子市の老舗酒蔵・稲田本店の「いなたひめ良燗純米」。燗(かん)でも冷やしてもおいしい酒として知られるが、複雑味のある味なのでスイスで非常に人気なのだという。

鳥取の蔵元のイベントをスイスでコーディネイト

一方、北欧は魚をよく食べる土地柄なので、それに合うようなきれいな味わいの大吟醸や淡麗辛口の酒が人気だという。スペインは温暖で、ラテン的なので、スパークリングやフルティーで飲みやすいものなど、屋外でワイワイ楽しめるような日本酒も好まれている。

「ノルウェーでは、にごりの純米吟醸が欲しいと言われたことがあって衝撃を受けました」(佑太朗さん)。感度の高い人は自分で勉強して、マニアックな日本酒を指定買いしてくるのだ。

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