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キャリアの原点

公募で女性副市長 リクルート流で役所にスピード感 四條畷市副市長の林有理氏(上)

2019/8/6

――実際の面接は、どのような感じで進んだのでしょうか。

「面接では1次から市長本人が出てきました。ニュースやインターネットで市長の顔を見ていたはずなのに、印象が違っていて、最初は人事の若手の人が出てきたのかと思って話していたほどです。途中で話している相手が市長本人だとわかり、とても驚きました」

「ウェブ面接をすること自体に抵抗はありませんでした。フリーランスとして働いていたころから、ウェブで会議をすることが多かったものですから。出産する前の月まで仕事をしていまして、体調が悪い日はウェブで会議に参加していました。違和感は全くありませんでした」

「2次面接では相当、フランクに話ができました。『自治体の課題をどこに置き、何がしたいのかを詳しく教えてください』と、私が聞くこともできました。市長からは現在、こういうことで悩んでいて、林さんだったらどうできますかという質問もいただきました。面接というよりも、ミーティングのような、内容の濃い1時間で、実際に市長と仕事をしている風景がイメージできました」

――就任して、まずは何から取り組んだのでしょうか。

「かつて在籍していたリクルートは、目標設定に関して非常に厳しい会社でした。行政では目標があやふやで、予算をつけて実施した事業がどのようになればゴール達成なのか明確でない。そこがおかしいと感じ、着任して1カ月後、全部長を集めた会議を開くことにしました。各部が抱える案件を全部長で共有し、1週間に一度、何がどこまで進捗したかを報告してもらうことにしたのです」

「全部長が集まる会議を開いた理由の一つは、全庁的な方向性をみんなに体感してほしかったからです。自分の部署のことに精通しているだけではなく、隣の部署では何を課題として、どのように進んでいるのか。それを肌身に感じてもらいたかったのです」

――役所の内側で変化は起こりましたか。

「スピード感が違ってきました。四條畷市では現在、道路損傷の報告を住民からLINE(ライン)で受け付けるシステムを運営しています。そのような情報を全部長で共有すると、自分たちは関係ないと思っていた部署でも、『うちもオンラインで何かできるかもしれない』という意識が芽生えます」

全部長会議の習慣は林氏が持ち込み、庁内に根付かせた (エン・ジャパン「AMBI」提供)

「全庁での部長会議は毎週30分間、全案件が進んでいるかいないかだけを一問一答するという形で始めたのですが、それだけでも長く続けると、最初の頃よりも目線がそろうようになりました。半年が経過し、次の半年をどうするか話し合った結果、現在は2週間に1回、1時間ずつの開催にしています。1回は全案件の進捗確認、2回目は全庁的な課題に対して、皆で議論をする場にしています。それももう私の手を離れ、部長たちが自分たちで回しています」

◇  ◇  ◇

来週公開の後編では、単身赴任での子育て経験に基づく、子育てしやすいまちづくりの取り組みや、マインドマップを使った働き方などを、林副市長に語ってもらいます。

(ライター 曲沼美恵)

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