ドライブレコーダーがあれば、運転中の状況を常に記録できる。事故やハプニングの瞬間の映像を残せるのはもちろん、あおり運転対策として、前方だけでなく後方にも取り付けるのが流行しつつある。製品の選び方を紹介しよう。
事故時の安心感が違う
運転中の状況を常に撮影し、動画に記録するドライブレコーダーが大人気だ。ドライブレコーダーが撮影した動画は、あらゆる状況を客観的に記録している。運転中に事故や危険運転といったアクシデントに巻き込まれたときはもちろんのこと、身に覚えのない交通違反を疑われた際、潔白を証明したいときにも役立つ。
実際に後方からの追突事故を経験した編集部員は、ドライブレコーダーが追突した車両を直接映してはいなかったものの、動画には追突された瞬間の景色の変化や衝撃音、車内の会話などが記録されていたので、心の持ち方が全然違ったという。

ドライブレコーダーの構造は、ビデオカメラとほぼ同じ。撮影した動画はパソコンで再生や編集ができる。普通のビデオカメラと違うのは、録画の開始方法だ。ドライブレコーダーは基本的に電源を投入している間は常に録画状態になっている。そのため、車のエンジンを始動すると自動的に録画を開始し、車を動かしている間は録画をし続け、エンジンを停止すると録画も停止する。
記録に使うマイクロSDカードの容量がいっぱいになると、古い動画から上書きして動画を記録し続ける仕組みで、残り容量も気にしなくてよい。
ドライブレコーダーには、加速度センサーを搭載している製品が多く、衝突や急なハンドル操作など、一定以上の衝撃を検知すると、その前後数十秒の動画ファイルを別に保存する仕組みになっており、肝心なシーンが上書きされたというような心配もない。ドライブレコーダーは、一度取り付ければ、面倒な操作が一切不要だ。

前後撮影タイプが人気、タイプは好みで選ぶ
近年は後方からの追突やあおり運転に対応するため、前方だけでなく後方も撮影できる前後撮影タイプが人気だ。前後のカメラで撮影した映像を同じマイクロSDカードに記録できるので、閲覧や管理がしやすい。
ドライブレコーダーの高性能製品には、撮影した映像をリアルタイムで解析し、運転に対して画面や音で警告を発する製品もある。居眠り運転による事故を防ぐために車線の逸脱の警告や、スピード違反を防ぐために、制限速度の看板を読み取り現在の速度と照らし合わせて警告を発するなど、あると便利な機能も多い。

ドライブレコーダーは多くの種類がありそれぞれ特徴がある。一番多いのが、デジタルカメラのような形状をしたカメラ型だ。取り付けは楽だが、フロントガラスに取り付けると、運転中の視界を妨げやすい。
ミラー型もルームミラーにはめ込むだけで楽に取り付けられる。視界を妨げることもないが、ルームミラーを動かすたびにカメラの向きを動かさなければならず、調節が面倒だ。最近の自動車に多い、防眩式ルームミラーも無意味になってしまう。
レンズと本体が分離したセパレート型もある。レンズは小型で、取り付けても視界を妨げないが、レンズと本体をつなぐ配線が増えるため、取り付けが手間だ。
全方位型は前後左右すべてを記録できるので守備範囲が広い。ただ、その広さゆえにほかと比べると動画が粗くなってしまいがちだ。それぞれの長所と短所を理解して、自分の使い方に適した製品を選ぶとよい。