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話題のこの店この味

本当はおいしい英国料理 パリで修業した料理人も認定

2019/8/4

パリの有名ビストロで修業していた小貫友寛さんが英国パブを開くきっかけは、バグパイプの音色だった

欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、英国についての報道を目にしない日がなくなっている。1993年にEU加盟国の「単一市場」が始動し、域内で物資や人が自由に移動できるようになる中、金融、商業の世界的な中心地である首都ロンドンを抱える英国は国外からの労働力や豊かな食材の流入で、食のレベルが大きく上がった。「料理がまずい国」というレッテルを貼られ続けた国にも、内外から注目を集めるスターシェフが誕生。国際的なレストランランキングで、英国の店を見るのが「当然」になった。

「特にパブ料理は、この十数年の間にものすごくレベルが上がりましたね」と言うのは英国パブ「FULL MONTY(フルモンティー)」(横浜市)を夫婦で営む英国人のクライブ・プールさん。英国はラーメン1杯2000円というのが珍しくないほど、外食代が高い。そうした中、リーズナブルな値段で料理を食べられる場所が英国流の酒場であるパブなのだ。かつてのパブ料理は、限られた時間帯にだけ出され選択肢も限られていたそうだが、今は重要な収入源となり、味もすばらしい店があるという。

パブで楽しみたいのは生粋の英国料理。幼少時代を英国で過ごした私は、「まずい」と言われていた頃から、「英国にだって、ほかでは食べられないおいしい料理がある」と思っていた。そして今、日本でもおいしい英国パブ料理が食べられる店が登場しているのだ。

酒場で朝食?と思うが、パブ料理では英国式朝食も人気。ベイクドビーンズ(甘辛い豆の煮込み)やグリルトマト、ソーセージ、目玉焼きなどを盛る。「ザ・ロイヤルスコッツマン」が百貨店イベントにこれを出した時は、福岡から食べに来た客もいたそう

2011年に開店した東京・神楽坂の英国パブ「ザ・ロイヤルスコッツマン」の店主、小貫友寛さんの名刺には、なぜか「バグパイパー」の肩書がある。実は今の店を開くきっかけは、スコットランドで親しまれる吹奏楽器バグパイプだったのだ。

小貫さんは小さい頃からコックになる夢を抱き、高校時代テレビで見た「オテル・ドゥ・ミクニ」の三国清三シェフの型破りな姿に憧れ、すぐに同店で皿洗いのアルバイトを始めたという行動派。20代で、パリのビストロで料理を学びたいとフランスに飛んだ。ちょうど、気軽な雰囲気の店ながら、シェフが創意に富んだ料理を出す「ネオビストロ」が現地ではやり始めた頃。ネオビストロの旗手であったシェフが営む「ラ・レガラード」や「ル・ルペール・ドゥ・カルトゥッシュ」で働く機会を得た。

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