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アキレス腱と足裏をケア 「アーチ」を保ち歩ける足に

いつまでも歩けるための健足術(4)

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NIKKEI STYLE

日経ヘルス

ヒトの足はアーチ構造を持つことで全身の体重を支え、着地時の衝撃を受け止めている。しかし、足のアーチは年とともに落ちて扁平足になりやすく、さまざまな足トラブルの原因になる。今回はそれを防ぐセルフケアを紹介する。

◇  ◇  ◇

前回「健やかに歩き続ける基本 足の3つのアーチを崩さない」で、「内側の縦アーチ」「外側の縦アーチ」「横アーチ」の3つがあることを説明した。これらのうち、加齢とともに「内側の縦アーチ」が落ちやすい。加齢に伴って筋力が落ち、かかとの骨が内側に倒れてくると「内側の縦アーチ」が落ち込んで、土踏まずの部分が地面についてしまう。これが俗にいう「扁平足(へんぺいそく)」だ。

痛みの原因になる扁平足を防ごう

「扁平足になると足の変形障害が起きやすいことはもちろん、足が疲れやすくなったり、だるくなったりもします。アーチが崩れているので足を前に進める推進力が弱く、ペタンペタンと歩いてしまう。だから足が疲れてしまうのです」と、下北沢病院足病総合センター長の菊池恭太さんは解説する。

そして扁平足が進むと足の人さし指の付け根に痛みが出ることがある。人間は歩行時、地面を蹴りだすときは指の付け根のMTP関節(指の付け根の関節)を曲げて歩みを前に進める。このとき最も重要な役割を果たすのは親指だ。しかしアーチが崩れて扁平足や外反母趾(ぼし)になると、歩行時の蹴りだし動作のときに親指が正常に働かなくなってくる。

「親指の機能不全によって親指での蹴りだし動作ができなくなってくると、多くの場合、足の人さし指にかかる負担が大きくなります。そして人さし指の付け根の骨である中足骨(ちゅうそくこつ)が慢性的な痛みを抱えてしまう。これが中足骨骨頭部痛(ちゅうそくこつこっとうぶつう)です」(菊池さん)。

これは決して病気として診断されるものではないが、時間がたてばよくなるものでもない。ひどくなると、足が痛くて歩けないという人もいるそうだ。

また、成人期の扁平足の一番多い原因は「後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)機能不全」。「後脛骨筋は、ふくらはぎのもっとも深層にある筋肉です。足のアーチの要石と呼ばれている舟状骨(しゅうじょうこつ)に付着し、舟状骨を引き上げています。歩行時、接地したときの衝撃を吸収するためにアーチはグッと沈みこみますね。そして沈みこんだものをまた元に戻して蹴りだしていく。そのためにアーチが過度に沈みこまないように引っ張りあげているのがこの筋肉です」(菊池さん)。

しかし、後脛骨筋も加齢とともに傷んでくる。また後脛骨筋の腱である「後脛骨筋腱」は内くるぶしのすぐ後ろで向きを変えているため、負荷を受けやすい。加齢や肥満などによって、内くるぶし付近で腱が断裂してしまうこともある。そうすると内くるぶし周辺が痛くなり、足のアーチが支えられなくなってしまうのだ。

セルフケアはアキレス腱ストレッチと足裏マッサージ

足の指の付け根からかかとまで足の裏に膜のように張っている「足底筋膜(そくていきんまく)」もアーチが過度に沈みこまないように働いている。

「接地時、足底筋膜が伸びてアーチが沈みこみ過ぎないようにしているのです。そして蹴りだすときも、足底筋膜の張力が働き、かかとをグッとつま先側に引き寄せてアーチを元に戻すのです。これをウインドラスメカニズムといいます。このように足底筋膜もアーチの保持に深く関わっています」(菊池さん)。

しかし、関節が動かなくなってきたり、足首が硬くなってきたり、あるいは体重が一気に増えたりすると、歩行時に荷重をうまく前方に受け流すことができなくなってくる。すると足の底辺にある足底筋膜に対する負荷も大きくなり、足底筋膜炎を起こし、正常なアーチを保持できなくなる。そしてこれも、扁平足の進行につながるのだ。

このように、アーチの保持には、いくつもの筋肉や骨、腱などが関わっている。

では扁平足を防ぐためにはどうすればよいのか。菊池さんが薦めるのは「アキレス腱ストレッチ」と「足裏マッサージ」だ。

「アキレス腱が柔らかいと、歩行で、足首を中心に回転するとき、すねの骨が前に傾き、アーチを保持したまま歩けます。しかしアキレス腱が硬く、すねの骨が十分に前に倒れないと、アーチをつぶすことで、回転させるという動きが起きてしまいます。そうならないようにするためには、アキレス腱が硬くならないよう普段からアキレス腱ストレッチをすることです」(菊池さん)。

かかとからふくらはぎをつなぐアキレス腱をゆっくり伸ばそう。柔軟な足首は、足底筋膜への負担も軽減する。そして「足裏マッサージ」で足底筋膜を伸ばそう。「足裏を十分に反らせて、そこをマッサージしてください」と、菊池さんはアドバイスする。

オーダーメードの靴の中敷きでアーチを矯正

それでも足に痛みを感じたり、アーチの崩れが不安なときは早めに対処することだ。下北沢病院ではアーチのアンバランスによって生じるさまざまな症状に対して「インソール」を作り、アーチの矯正をする。

「その人の足に合った、オーダーメードの硬いインソールを足専門の装具士に作ってもらいます。アーチやアライメント(骨格の配列)はインソールで矯正するというのは米国の足病学(ポダイアトリー)では当たり前のことです。矯正の余地がある状態ならば、すぐに手術ということではなく、本来あるべきコンディションに"誘導"をするのです」(菊池さん)。

人生100年時代、足は長く付き合っていくもの。たとえ小さな不調でも、見逃さないことが大切だ。

「がまんを重ねていて、ある日一気に状態が悪化するというのが一番危険です。足のトラブルに対しては、何よりも早く行動することが大事なのです」。

◇  ◇  ◇

硬めのインソールを薦める

アーチの矯正のために、下北沢病院では柔らかいものではなく、硬性のインソールをオーダーメードで作るという。これは米国のポダイアトリー流。また、「扁平足は手術ではなくインソールで補正していくのが、ポダイアトリーの基本的な考え方です」と菊池さんは話す。

菊池恭太さん
 下北沢病院(東京都世田谷区)足病総合センター センター長。北里大学医学部卒業後、北里大学病院整形外科助教に。その後、横浜総合病院整形外科医長、同院創傷ケアセンターなどを経て現職。日本整形外科学会整形外科専門医。身体障害者福祉法指定医。日本足の外科学会会員。日本下肢救済・足病学会評議員。

(ライター:赤根千鶴子、構成:日経ヘルス 白澤淳子)

[日経ヘルス2019年6月号の記事を再構成]

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