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小沢コージのちょっといいクルマ

マツダ3、広さより美しさ 4人乗りロードスター狙う

2019/8/9

「アクセラ」の後継モデルとして2019年5月に発売した「マツダ3」(税込み218万1000円~)

2019年最大の話題作がデビューした。かつて「アクセラ」と呼ばれた「マツダ3」だ。秋には画期的な高効率エンジン、スカイアクティブXを追加し機能性を向上させる予定だが、造りは明らかにスタイル優先。国内試乗に参加した小沢コージ氏が、実用車らしからぬ美学を開発主査の別府耕太氏に尋ねた。

■醜く太るなら、美しく痩せろ!

小沢コージ氏(以下、小沢) 改めて国内で乗ってつくづく思いましたが、相当思い切ってますよね。特にデザイン。本来実用的なファストバック(ルーフからトランクにかけてなだらかに傾斜したデザイン)なのに、明らかに格好や美しさを優先している。リアシートスペースもかなり思い切ってる。もちろん人が乗れないほどじゃないですけど。走りも質感重視ですね。

別府耕太氏(以下、別府) そうなんです。ねらいにしていた「誰もが羨望するクルマ」をどうしても実現したかったので。

小沢 言葉にするとやや陳腐ですけどね。映画でいうなら「世界が涙した」とか「大感動」みたいな(笑)。一方かつてのオランダの名サッカー選手、ヨハン・クライフの言葉を思い出しました。「醜く勝つなら、美しく負けろ」と。クルマで言うと「醜く太るなら、美しく痩せろ」って感じでしょうか。

別府 ありがとうございます。デザイナーに今回のねらいを真っ正面からぶつけたら、「これくらいやらないと人の心を動かせるデザインはできないよ」という答えが返ってきたんです。そこで、現行アクセラが持っているスペースだけは最低限確保しようと。パッケージを良くしてくれとは言わないと。

小沢 なるほど。このデザインにはデザイナーと開発陣のせめぎ合いがあったんですね。

別府 というか決意でしょうか。実際、ファストバックの全長は伸びていないし、セダンは80ミリほど伸びていますが、室内空間ではなくトランクスペースに使っています。

小沢 あくまでもカッコ優先。セダンとファストバックでは、部品をほぼ共有していないとか。

別府 そうなんです。現行アクセラはリアドアまで両車共通ですが、マツダ3ではボンネットとグリル回り以外は、ほぼ別設計です。

小沢 お金も掛かっていますと。美しさのキモはやはりキャラクターラインを使わない、うつろうカーデザインですか。(※編集注:キャラクターラインとは、ボディーサイドにつける基本的形状を構成する線。車体の形にメリハリをつける役割がある)

別府 それからもう一つがプロポーションです。キャラクターラインを使わない分、素のバランスの良さがバレてしまうので。

小沢 裸の美しさで勝負したと。フロントノーズもすっと長くなっているみたいですよね。中身はFF車なのに。

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