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国内REIT型投信が人気 不動産好調で利回り期待 QUICK資産運用研究所 清家武

2019/7/31

不動産市況はオフィスビルの需要を背景に堅調だ

運用のプロが投資判断し、国内の不動産投資信託(REIT)に分散投資する「国内REIT型投信」が人気化している。ここ半年間で1200億円の資金が流入し、純資産残高は6月末時点で約2.7兆円と2018年1月以来の水準まで拡大した。国内REITの価格が利回りの相対的な高さや好調な不動産市場などを背景に大幅上昇し、資産形成を目指す個人投資家の資金が流入している。

国内REIT型投信は金融庁がファンドの収益を超えた分配金の支払いを問題視したのをきっかけに過度な分配金を引き下げる動きが相次ぎ、資金流出傾向にあった。しかし18年末から流入傾向に転じ、19年6月の流入額は差し引きで410億円と17年1月以来、2年5カ月ぶりの高水準を記録した。

■配当込みREIT指数は過去最高

背景にあるのがREIT相場の上昇だ。国内REITの総合的な値動きを示す東証REIT指数は19年7月、リーマン・ショック前の07年12月以来、11年7カ月ぶりに2000の大台に乗せた。同指数を配当込みベースでみると、この1年間で約20%上昇し過去最高値を更新している。REITは不動産投資に限定した特別な投資法人で、収益の9割超を投資家に分配する。分配金は一般的に株式の配当金に比べて高いこともあって、配当込みベースでみるのがREITの運用成績の実態により近いといえる。

国内REITの上昇要因を3つあげると、1つは景気低迷により国内の長期金利が低下し、国内REITの分配金利回り(平均3.8%程度)の相対的な高さが評価されたこと。東証1部上場銘柄の配当利回り(平均2%程度)を大きく上回る。

2つめは堅調な不動産市況だ。REITの投資対象である不動産の価格と賃料が上昇し、空室率が低下している。オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)によると、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は5月に1.64%と最低を更新するなど需給は逼迫している。

3つめは日銀によるREIT買い入れが他の投資家に買い安心感を与えていることがある。日銀の買いに追随して海外投資家が買いを入れると、そのボリュームは大きくなる。ここ数カ月では地方銀行など国内金融機関の買いも目立った。

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