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株の「買い場」を見極める 売られすぎを示す指標は? トヨタ株に見える規則性

2019/8/3

写真はイメージ=PIXTA

資産形成の一手段として株式投資を始めるつもりです。投資する銘柄は決めているのですが、株価が日々上下していて購入するタイミングを計りかねています。参考にすべき指標はありますか。

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参考指標はいくつかありますが、中でもわかりやすいのが「かい離率」です。過去の値動きから算出した「移動平均」から株価がどれくらい離れているかを示すデータです。高値づかみや安値売りを避けるための判断材料の一つとしてよく使われています。

■移動平均、投資期間に応じて使い分け

移動平均は一定期間の株価を使って計算します。短期的な動きをみるのに使われる25日移動平均は、その日を含め過去25営業日分の終値を平均した値で、それらをつなげたチャートが移動平均線です。5日、75日といった移動平均も使われます。想定する投資期間に応じて使い分けるか、併用するのがよいでしょう。

かい離率は、その日の株価と移動平均とを比べます。株価が移動平均を上回っている場合は「上方かい離」、下回っている場合は「下方かい離」と表現します。移動平均が1000円の時、株価が1100円であれば10%の上方かい離、800円であれば20%の下方かい離です。証券会社が提供する投資判断ツールなどには、移動平均やかい離率を示す機能が付いていることがあるので参考になります。

■銘柄ごとに「かい離率」目安を判断

かい離率が大きくなった場合、その株は短期的に「買われすぎ」「売られすぎ」の水準にあるといえます。その目安となるかい離率の水準は個別銘柄ごとにまちまちです。みずほ証券のシニアテクニカルアナリスト、三浦豊さんは「銘柄ごとに過去の値動きをみて目安を判断する必要がある」と話しています。

トヨタ自動車を例に検証してみましょう(図)。2018年以降でみると、ほとんどの日で株価は25日移動平均から上下5%かい離の範囲内に収まっています。5%以上かい離した日は、全営業日の1割強にとどまります。

5%に接近したり上下に突き抜けたりすると逆の動きに転じる場面が多く見られます。18年末には下方に突き抜けた後、株価は急反発し、かい離率から見て買い場だったと言えます。反対に大きく上方かい離している場合、目先の一段高を狙って買うのは危険と判断できそうです。

時価総額の小さい銘柄や業績変動の著しい銘柄は値動きが荒く、かい離率はトヨタのような代表的な大型株に比べて大きくなる傾向があります。銘柄ごとのクセを把握し、投資に生かしましょう。

[日本経済新聞朝刊2019年7月27日付]

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