Men's Fashion

本場のビスポーク気分で 三越本店にオーダー新サロン

トピック

世界のこだわりシャツ生地 一堂に

2019.7.30

日本橋三越本店(東京・中央)の「パーソナルオーダーサロン」が8月14日、新装オープンする。テーマは「本物を知る贅沢(ぜいたく)な男たち」。世界中のエグゼクティブが愛用する英「アンダーソン&シェパード」のほか「ルビナッチ」「ヘンリープール」「チフォネリ」といった名だたるブランドをそろえる。世界のこだわりのシャツ生地ブランドのコレクションを同時に1000以上集めるのも目玉。東京五輪でインバウンド需要の一層の拡大が見込めることから、日本人テーラーのメード・トゥ・メジャーやビスポーク(フルオーダー)靴もそろえる。これまで百貨店がカバーしきれなかったオーダーメードを提案、富裕層顧客に対応する。




■何度も現地に足を運ばずに高級スーツあつらえ

「ルビナッチ」「ヘンリープール」「チフォネリ」などのオーダーメードでは、世界で初めて本国製のメードトゥメジャー(パターンオーダー)を常設する。仮縫いなどを省略し、ベースとなるパターンを体形ごとに補整して本国で縫製する。「何度も現地に足を運ばずともビスポークに匹敵する品質の服が短期で手に入る。渡航費などを考えると、格段にコストパフォーマンスがよい」と三越伊勢丹紳士MD統括部日本橋紳士営業部パーソナライズマーチャンダイザーの鏡陽介さんは話す。本国のテーラーが来日した際にはビスポークにも対応する。

接客にも時間をかけ、トータルワードローブをそろえるのが売り物だ(写真はイメージ)

同サロンのオーダースーツは6万9000円からあり、「テーラーケイド」「リッドテーラー」「リチャードアンダーソン」といったメードトゥメジャーの場合は売れ筋が19万円ほど。一般に欧米の高級オーダースーツの平均価格は60万円、日本製は40万円ほどだが同サロンでの高級オーダースーツの平均価格は90万円となる。

■英サヴィル・ロウの老舗の紳士用品コーナーも

特徴的なのは欧州のシャツ生地の逸品を集めることだ。百貨店は従来ライセンス品のオーダーシャツが多かったが、シャツ生地ブランド「トーマスメイソン」「デビッド&ジョンアンダーソン」をはじめとした欧州生地ブランドのコレクションを展開する。

また話題の売り場として、多くの著名人の顧客を持つ英サヴィル・ロウの老舗「アンダーソン&シェパード」の紳士用品「ハバダッシャリー」のコーナーを設ける。

「本物を知っている男性がターゲット。既製品も充実させてワードローブがすべてそろうようにする」(鏡さん)。海外客を意識し、靴の「アンダンテ」「ジョーワークス」やコートで人気が高い「コヒーレンス」といった海外でも人気が高い日本のブランドにも力を入れる。シーズンレスを打ち出し、半袖ポロシャツやリネンのスーツを通年扱うなど、既製服でもひと味違う品ぞろえにする。