クーポンサイト財布に優しく 「最低人数」未達に注意共同購入の性格、薄れるサービスも

NIKKEIプラス1

かつてのクーポンサイトは、一定期間内に商品やサービスの購入者を募り、規定数に達すると通常よりも割安な価格が実現する仕組みが一般的だった。7~8割引きもある破格値が人気を呼び、2000年代に入り「グルーポン」「ポンパレ」など多くのサービスが立ち上がった。

ところが大手サイトの「グルーポン」で10年末、おせち料理が見本と大きく異なるなどとして製造元の社長が辞任する問題が発生。消費者の不信感が広まり、業界全体が下火になる中、新たなモデルが生まれてきた経緯がある。

グルーポンは、おせち問題以降「グルーポン・プロミス」と題した文書を公開し、加盟店の審査体制やカスタマーサービスを強化。問い合わせ窓口を設置して返金指針を定めるなどユーザーの信頼回復に努めてきた。以前は購入者が一定数以上集まらないと発効しない「最低購入枚数」の制度を設けていたが、今は撤廃している。自分がクーポンを購入さえすればいい。

例えば、ハンバーガーチェーン、ウェンディーズのチキン竜田サンドセット。通常770円が36%引きの490円に。決済直後から1枚単位で利用できるので、スマートフォンのアプリを使えば、街中で立ち寄った店頭でメニューを選びながらでも間に合う。

今のグルーポンは共同購入の性格が薄れた分、居場所や状況に合わせ、より手軽に利用できるようなった印象だ。

筆者もグルーポンのアプリを使い、レストランでハンバーグを注文してみた。店頭で注文時にクーポンを使うことを伝え、スマホに表示したQRコードを読み取ってもらうだけ。思ったより簡単だった。料金はクーポン購入時に払っているため、会計の手続きは不要で、心なしか身軽で、得した気分になった。

慣れてくれば手軽で、お得なクーポンサイト。利用日などの条件はクーポンの紹介欄などに記載されているので、購入前によく確認しよう。ドリパスのように最低購入枚数が設定されている場合、目標数に達しないと、サービス自体が成立しなくなってしまうので注意が必要だ。

おせち問題が頭をよぎる人は事前に購入者のレビューをチェックする方法もある。「思っていたものと違う」という事態を避けたいならば、まずは吉野家やケンタッキーフライドチキンなど、普段から利用している全国チェーンのクーポンから、利用し始めてみてはどうだろうか。

(ライター 藤原達矢)

[NIKKEIプラス1 2019年7月27日付]

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