教員は、中高課程の全体を見渡した6年分のシラバス(講義概要・授業計画書)を用意して生徒を迎える。このため「中学生のうちから、必要に応じて高校レベルの内容を教えることもある。理科と社会は教科専任制を採用していて、さらに専門性の高い授業を提供できている」(積田氏)という。

現役合格、面倒見のよさから?

攻玉社中学校・高校の積田孝一校長

教科の担当教員は6年間にわたって生徒と付き合うので、それぞれの学びの進み具合をつかみやすい。6年の間に「教員と生徒の間柄も深まり、何年卒業という言い方よりも、むしろ誰々先生の学年というほうが分かりやすい」と話す。生物の教員である積田氏自身、今でも教えてきた生徒たちと交流があるという。

1学年の定員240人に対し、東京大学への現役合格者は近年、10人を上回って推移している。浪人も含めた19年の進学実績をみると、東大が15人、京都大学4人で前年を上回った。東京工業大学は9人、一橋大学が3人だった。特徴の一つが現役合格率の高さだ。東大では15人のうち、12人が現役だった。

難関大学に巣立つ生徒の一つの苗床が選抜学級だ。中3にあたる学年から1学級をあててハイレベルな授業を展開する。一方で全体には、補習授業のような形での目配りも欠かさず、学力の底上げを図っている。積田氏は「結構、面倒見のよい学校だと自負している」と話す。

生徒は高校2、3年にあたる5、6年で文系と理系に分かれる。1学年は30人単位の8クラスとなり、東大文科1類志望、同2類・一橋大志望、早稲田・慶応・上智・東京理科大志望など、志望先に合わせた授業が用意される。近年、有力進学校では生徒の理系シフトが取り沙汰されるが、攻玉社の場合「近ごろはほぼ半々」(積田氏)で極端な動きはないという。

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