米国の女性起業家それぞれのリアル 言葉と姿で伝える三省堂書店有楽町店

インタビューの質問はいくつかのバリエーションはあるが、基本的に同じものが投げかけられる。「子どものころの夢は?」「駆け出しのころ役立ったアドバイスは?」「キャリアや仕事のために払った最大の犠牲は?」「あなたにとって成功とは?」「自分でビジネスを始めて得た最大の教訓は?」……。

これらの質問にそれぞれの人が自分の言葉で答えていく。エチオピア出身のテキスタイルデザイナーは自分でビジネスを始めて得た最大の教訓の質問に「忍耐力と機動力。流れに従うことは苦労して覚えた」と答える。同じ質問にアフリカ系の美容家は「『ノー』という言葉はいろんな意味があって、必ずしも悪いことばかりじゃないとわかるようになったわ」と返す。

メキシコ出身もアジア系もアフリカ系もいる。もちろん白人もいる。LGBTの女性も心身に障がいのある女性も登場する。起業家といってもクリエーティブ系のビジネスを独立して始めた人という意味合いで、デザイナー、料理研究家、作家、モデル、TV司会者、家具職人、陶芸家といった多彩な職業が並ぶ。

「5月末に入荷して以来、じわじわと売れ続けて毎週ランキング10位前後が続いている。意外なほど男性の購入者が多い」と、ビジネス書を担当する岡崎史子さんは話す。「いろいろなバックグラウンドがあっても前を向いて自ら起業する姿や言葉に背中を押されたいのかも」という。副業、セカンドキャリアといった多様な働き方を目指す流れが気になって仕方がないサラリーマンが多いのかもしれない。

『Think clearly』も息長い売れ筋に

それでは、先週のベスト5を見ておこう。

(1)Think clearlyロルフ・ドベリ著(サンマーク出版)
(2)FACTFULNESSH・ロスリングほか著(日経BP)
(3)誰でも無理なく継続的にお客様が集まる 起業1年目の集客の教科書今井孝著(かんき出版)
(4)ニュータイプの時代山口周著(ダイヤモンド社)
(5)アウトルック最速仕事術森新著(ダイヤモンド社)

(三省堂書店有楽町店、2019年7月15~21日)

1位は5月末に同書店を訪れたときに紹介した思考法の本。息の長い売れ筋に育ちつつある印象だ。1月刊の『FACTFULNESS』が依然2位で、息の長さが際立つ。3位は起業コンサルティングの人気講師によるノウハウ本。4位は前回「問題の解決より発見する力 時代制すニュータイプとは」で紹介した新時代の思考・行動様式を提言した本。メールの整理法やショートカットキーの使い方など、アウトルックの活用法を説いたスキル本が5位につける。今回紹介したビジュアルブックは10位に入った。

(水柿武志)

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