女子大就職、一般職よりスキル欲しい 増えるIT系女子大就職 強さの秘密(下)

2019/7/31

「就職」志向の中、人気が上昇しているのがコンサルタント業界だ。女子大出身者の就職も増えており、津田塾大の18年度卒では大手のアクセンチュアに7人が進み、企業別で1位だった。お茶の水女子大の学生も同社に加え、マッキンゼー・アンド・カンパニーやPwCコンサルティングなど数多くの企業に就職している。

コンサル会社も女性の採用に積極的だ。アクセンチュアは、ビジネスコンサルタント職のうち、採用の半分が女性だ。堀江章子執行役員は「コンサル業界や会社への理解が進み、女子大も含めて当社に目を向けてくれる人が増えた」と話す。女性社員はこの10年程度で7倍にまで増えた。

女子大との交流も深めており、18年にはお茶の水女子大と女性リーダーの育成に向けて提携を結んだ。交渉力や分析力などを養う実践的な講座を設けるとともに、同社のお茶の水女子大OGと現役学生との交流会も開いている。

女子大ごとの個性が鮮明

ただ、ひとくちに女子大といっても各大学での就職事情はそれぞれの個性が出る。

津田塾大で目を引くのが法律事務所への就職だ。18年度卒は、大手の西村あさひ法律事務所と森・濱田松本法律事務所に各5人と企業別で4位だった。「例年、英語英文学科と国際関係学科の学生の1割程度が法律事務所に進む」(斉藤治人・学生生活課長)。法律事務所といっても、弁護士や法律業務の補佐をするパラリーガルではなく、秘書職が中心だ。OGとのつながりで仕事を知る学生が多いという。

お茶の水女子大は大学院への進学率が高い(東京都文京区)

お茶の水女子大は大学院への進学率が高いのが特徴だ。例年、進学率は3~4割程度に及び、全大学平均の1割強と比べると格段に高い。理系の7割前後が進むほか、文系でも2割前後を占める。学生・キャリア支援センターの大風薫准教授は「専門的に学問を学びたいと入学前から進学を明確にしている学生も多い。大学は6年間ととらえ、長期的にキャリアを考えている」と話す。

長年、女子大就活の「受け皿」として機能してきた金融などの一般職の求人は、確かに減った。ハナマルキャリア総合研究所の上田晶美代表は「女子大の就職は、メガバンクなどの一般職で成果を出してきた面もある。一般職削減により、大学によっては大企業への就職人数に陰りが出る可能性もある」と話す。

しかし、女性活躍の社会的な流れもあり、女子大ならではのリーダーシップや専門性を身につけた女子大出身者に、企業は熱い視線を注ぐ。女子大の学生のキャリア選択の幅はさらに広がりそうだ。

(田中裕介)

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