フリーアナから出産契機に起業 決断支えた神戸女学院堤香苗キャリア・マム社長(下)

堤香苗キャリア・マム社長
堤香苗キャリア・マム社長

女性の再就職や多様な働き方の支援、主婦会員10万人の声を生かしたマーケティングなどを手掛けるキャリア・マム(東京都多摩市)の堤香苗社長(55)は、早稲田大学に進学した後、在学中からフリーアナウンサーとして活躍する一方で卒業後は文学座付属演劇研究所に入って役者を志した。同社を設立したのは36歳の時。「振り幅の大きな人生を歩んできたけれど、神戸女学院が私の人生をホールドする要になってくれた」という。

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中3で生徒会長になった。

中学1年生のときに生徒会の何かのスピーチをしましたら、同期の間でウケてしまった。これがきっかけで、中学3年の時に生徒会長になりました。学年で一番優秀だった子と選挙になって、私が勝ったのです。

生徒会長時代には、実はその後、何十年も尾を引くような痛い失敗もしました。もう議案の内容さえ忘れてしまったのですが、生徒会の採決で会長である私以外全員が「反対」に票を投じるという前代未聞の「全否決」をされたのです。

私はそんなに嫌われていたのか。むちゃくちゃショックでした。現在のキャリア・マムの前身を含めると、もう23年ほど会社経営をしていますが、実はほんの1、2年前まで「今日はだれも出社してこないんじゃないか」と思ってしまうことがよくありました。フリーアナウンサーの時代につくった会社がうまくいかなかった経験もあったので、人をまとめる力がないなって、いつも自信がありませんでした。

のちに、私が尊敬する人材育成コンサルタントの辛淑玉さんに「あほやな。あなたは人一倍パワーがあるくせにパワー全開で先頭を走るから、全員のアゴが上がってしまって人が離れていくんや」って言われましてね。先頭を行くペースメーカーではなく、集団の最後を牧羊犬のように追いかけながら「大丈夫? がんばろうね」って後ろから見るようにしたらいいとアドバイスをもらい、ようやく、自分のリーダーシップのあり方に気づいたのが最近です。キャリア・マムは牧羊犬スタイルで動かしています。

大学は神戸女学院から出て、早稲田大学第一文学部に進み、演劇を専攻した。

私を神戸女学院に入れたとき、両親はそのまま神戸女学院大学に進んでほしいと思っていたようです。当時は高等学部の生徒の3分の2が大学まで進んでいましたし、英文科は全国的にもレベルが高いことで有名でした。

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