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都心の工房で生乳から手作り チーズ専門店が続々

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NIKKEI STYLE

出来たてのフレッシュチーズを味わえる専門店が登場し始めた。スーパーでは欧州産チーズの品ぞろえが豊富になり、多くの種類をそろえるチーズ専門店も増えているが、フレッシュチーズの多くはこれまで輸入品でしか食べられない珍しいチーズだった。熟成チーズと異なり、ミルキーさも魅力の一つ。店舗に工房を併設することで、絞りたての生乳から手作りした新鮮なチーズが味わえるようになってきている。

フレッシュチーズとは、ナチュラルチーズの一種で、熟成させないタイプ。代表はイタリアの「モッツァレラ」だ。比較的水分が多く、軽い酸味とさわやかな風味でくせが少ないのが特徴だ。

都内でフレッシュチーズ店の先駆けは、「渋谷チーズスタンド」。JR渋谷駅から徒歩10分余り、NHK放送センターの西門近くにある店だ。最近はおしゃれな店が集まる「奥渋谷」と呼ばれるエリアにある。店の前には大きな牛の像があり、目を引く存在となっている。

オーナーは藤川真至さん。バックパッカーとして世界中を旅していた時に、イタリアで出会ったチーズに感動したのがきっかけとなった。イタリアで泊まり込みで学んだ。チーズスタンド1号店を2012年にオープン、付近にチーズやチーズに合うジャムやワインをセレクトした2号店も開いた。

チーズスタンドには、その日搾乳されたばかりの生乳が、毎朝3時に届く。それを使ってチーズを作っているという。仕入れ先は都内の農家だ。毎朝タンクローリーで届けてもらっている。

店で提供するのは、「モッツァレラ」「リコッタ」「ブッラータ」「カチョカバッロ」の4種類。看板メニューは「出来たてモッツァレラ&リコッタ」だ。オリーブオイルとハチミツ、塩が付いているが、まずはそのまま食べてみた。やや弾力のある独特の歯応えがあり、ミルキーだ。塩とオリーブオイルをかけると、より牛乳のうまみが引き立った。

真っ白なクリーム状のリコッタは、口に入れるとほぐれていく。あっさりしているが、ほんのり甘みを感じる。ハチミツをかけると、まるでケーキのようだ。デザート感覚で食べられた。

食後に「ホエイドリンク」を飲んだ。マイルドな酸味の奥に、ほのかな甘みを感じる。下に沈んでいるマンゴーソースと混ぜると、爽やかなマンゴーの香りが広がり、夏にぴったりだ。ホエイ(乳清)とは、生乳からチーズを作る過程で分離して残る上澄み液。一般的に廃棄処分されていたが、高たんぱく、低脂肪でミネラルが豊富な優れた食品として見直されている。生乳をフルに生かしていることがわかる。

メニューには鮮度が重要で賞味期限が短いブッラータを使ったピザなどもある。ブッラータとは、イタリア語で「バターのような」の意。生クリームと繊維状にカットしたモッツァレラを、フレッシュなモッツァレラの生地で巾着状に包んだチーズだ。

「東京で採れた生乳で作ったチーズが食べられる。ここまで新鮮なチーズはなかなか食べられない」と、チーズスタンド広報の今井未央さんは強調する。「欧州ではチーズを食べるのは当たり前。店には日本でもチーズをもっと身近に感じてほしいというオーナーの思いが詰まっている」(今井さん)

横浜市の「グッドスプーン」は、横浜高速鉄道みなとみらい駅から徒歩10分余りにある。店は海に面しており、眺めもいい。

こちらも店内に工房を併設する。毎朝8時ごろから作っている。自家製フレッシュチーズは、驚くことに、食べ放題。リコッタやクリームチーズなど5種類ほどが味わえる。おまけにサラダやパンも食べ放題とあって、チーズと一緒に楽しむ人が多いという。

店舗を運営するカームデザインの夏木拓郎マネージャーのお薦めが、ブッラータをのせたボロネーゼ。「これを目当てに来店する人も少なくない」というパスタ料理だ。

運ばれてきたパスタは迫力満点。ブッラータにナイフを入れると、クリームがあふれ出す。「インスタ映え」しそうと、思わずスマホで撮影した。

見た目だけでなく、味も文句なしだ。しっかりとした味付けのボロネーゼに、流れ出たチーズがソースのように絡みマイルドな味わいになる。これを目当てに訪れる人の気持ちがわかる。

姉妹で来店していた主婦2人組は「こんなにおいしいチーズを食べたのは初めて。クセが無くて、いくらでも食べられる」と、幸せそう。いろいろなタイプの食べ比べもできるとあって、チーズ好きにはたまらない店だろう。

取材を進める中、フレッシュチーズは自作もできると耳にした。ならば、店で味わうだけではなく、自作に挑んでみたいという野望が湧いてきた。20代半ばの独身男性記者とあって料理には不慣れだが、スーパーに走り、牛乳と生クリーム、レモンを買い込んだ。鍋など調理に必要そうなものがそろう知人の家に向かった。

今回手作りに挑んだのはリコッタ。ネットで調べるとレシピ(作り方)が載っている。一番手軽に作れそうだ。レシピ通りに作ってみた。牛乳と生クリームを、適当な鍋に入れて火にかけた。レモン汁を加えると、ホエイと乳脂肪分が分離してくる。それをガーゼでこして水気を切って完成だ。調理時間は30分ほど。思っていたよりも簡単だ。

できあがったチーズは、見た目はできそこないの豆腐のようだ。水分が多いためしっとりしている。そのまま食べると、あっさりしていて牛乳の味わいが強く感じられる。店で食べたリコッタには到底及ばないが、いける。手軽にフレッシュチーズを食べたいという人には、自作もお薦めだ。

不安そうに見守っていた知人にも試食してもらった。パンにのせてハチミツをつけて食べると「スイーツみたい」と大絶賛。「最初はできるかハラハラしていたが、最後は本当にチーズになって驚いた」

日本ではまだまだ珍しい工房併設のフレッシュチーズ専門店。写真映えして見た目も楽しめる。熟成チーズと違いミルキーさも魅力の一つだ。これまでは輸入品でしか食べられなかった珍しいチーズも気軽に食べられる機会が増えるかもしれない。

(嶋田航斗)

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