グランドキャニオンも雪化粧 10年通って撮った絶景
その雄大さから、日本人にも人気の米国の観光スポット、グランドキャニオン。もちろん、米国人も魅了してやまない。
その一人が、アリゾナ州のグランドキャニオンに魅せられ、10年以上にわたって撮影を続けている写真家アダム・シャラウ氏だ。彼が撮ってきたグランドキャニオンの絶景と、その撮影ポイントとコツを紹介する。
まずはサウスリムのリパン・ポイントから撮影した上の写真。露出を30秒に設定し、グランドキャニオンのかなたに落ちる稲妻をとらえている。
同じくサウスリムのヤバパイ・ポイントで撮影した写真だ。グランドキャニオンに冬の嵐が吹き荒れている。
コロラド川の向こうに嵐が見える。サウスリムのモラン・ポイントから撮影。ポイントの名前は、ハドソン・リバー派の画家トーマス・モランに由来する。モランは米国西部の国立公園の風景を数多く描いた画家だ。
グランドキャニオンに降り注ぐ雨のカーテンに、日光が差し込む。サウスリムのホピ・ポイントで撮影したもの。
ブライトエンジェル・クリークは、ブラックブリッジの下を流れ、コロラド川に注ぐ。何千人ものハイカーやバックパッカーが、ファントムランチを訪れるためにブラックブリッジを渡る。
絵画のような光がムアブゴージに落ちる。河口から約230キロ付近で撮影。
コロラド川は、ウンカーデルタを過ぎると蛇行して流れる。サウスリムのリパン・ポイントから撮影。このデルタは「赤い岩」という意味のパイユート族の言葉にちなんで名付けられた。ここにはかつて古代プエブロ人が暮らし、現在ではグランドキャニオン最大の遺跡の1つとなっている。
神々しさすら感じるグランドキャニオンに訪れる機会があれば、氏の撮影ポイントを参考に、絶景写真に挑戦してみるのもいいだろう。
次ページでも、シャラウ氏がとらえた絶景の瞬間を紹介しよう。
(文 ZAK PODMORE、訳 牧野建志、日経ナショナル ジオグラフィック社)
[ナショナル ジオグラフィック 2019年6月24日付記事を再構成]
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