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都心にある高層ビルの上層階に立地(六本木ヒルズライブラリー)

都心にある高層ビルの上層階に立地(六本木ヒルズライブラリー)

「読書をイノベーションにつなげる」という新発想の図書館がビジネスパーソンでにぎわっている。東京・港区にある会員制の「六本木ヒルズライブラリー」だ。ビジネス書やライフスタイル誌など旬の書籍・海外雑誌の品ぞろえにこだわりつつ、セミナーやワークショップを通じた会員同士のネットワークにも力を入れている。同ライブラリーを運営する森ビルの熊田ふみ子・ライブラリー事務局マネジャーに運営コンセプトや利用の仕方を聞いた。

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人間の頭にある知識も「コンテンツ」

熊田ふみ子氏

熊田ふみ子氏

――図書館は「本を整理・収納・保管し、利用者に館内閲覧や貸し出しで利用してもらう」という役割が主です。それに比べるとかなりユニークな趣の施設ですね。

「図書館とは、交流の場である」というのが設立の理念です。当ライブラリーは、過去の知識を次世代に伝えることに加えて、隣人の知識を共有する機能を重視しています。書籍やデジタル情報から人間の頭の中にある知識までを「コンテンツ」と捉えます。書籍ではなく、あくまで主役は「人」です。人と人との情報交換がライブラリーの一部だと考えています。メンバー同士が交わることでイノベーションを生み出す場を目指しています。

特徴の一つとしてアピールしているのは、様々な目的に合わせて使い分けられる空間とファシリティです。勉強に集中できる環境を整えるために、いくつかの異なるスペースがあります。ライトを落とした静かな一角や、陽光が入って眺望の楽しめるデスクなどです。

また、コミュニケーションの場として活用してもらうために広いライブラリーカフェを設置しました。大きな窓からは、東京スカイツリーや東京タワー、お台場まで都心の景観を楽しめます。ここはゲストを招くことができますし、アルコールを含めた飲食が可能です。

――蔵書は約1万2千冊。規模の大きな日比谷図書文化館に比べると10分の1弱です。本の収集方法にはどんな特徴がありますか?

毎月300~400冊くらいの新刊や雑誌の最新号を購入しています。一般の図書館と異なるのは、本の貸し出しを一切行っていないことです。持ち出したい場合は、10%オフの価格で購入していただくシステムです。書籍の配置については、図書館資料分類表を採用していません。同じテーマの本を集めて並べる、あるいは出版社ごとに整理するなど様々な工夫をしています。

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