石津祥介のおしゃれ放談

インド発マドラスチェック 米「アイビー」の風まとう 夏のトラッドアイテム(上)

2019/7/25

■日本で最初にマドラスチェックを作ったのはVAN

――確かにこちらにもカジュアルなシャツが豊富にありますね。チェックがトレンドというのもあって、マドラスチェックの商品に目がいきます。ところでマドラスはインド南東部チェンナイのこと。柄を指すのではないのですね。

今年は着心地にこだわった『スーパーマドラス』を販売。細い糸を使ったこだわりの品。タグにもスーパーマドラスと明記されている

石津「本物はインドで作られたものをいいます。実は日本で最初にマドラスチェックを作ったのはヴァンヂャケット(VAN)だったんじゃないかなあ。昔、GQなど海外の雑誌を読んでマドラスチェックの存在を知り、国内で生地を探し回ったが全然ない。やっとのことで織物産地の兵庫県西脇市で作っていると知った。そこで見に行ったの。機屋さんは確かにマドラスチェックを織っていたのですが『米国向けだから何に使うか知らない』と言う。お願いしても輸出用なので売ってくれない。ところが『難ありのB反なら倉庫にあるよ』って。安く手に入れた日本製マドラスチェックでジャケットやシャツを作りました。売れましたよ」

飯野「マドラスチェックは昔からある伝統的な柄。本来は手つむぎ、手織りの素朴な布です。夏場の定番アイテムで、いつの時代も新商品を出してきました。以前、米国のブランドがインド発祥のチェックをどういう経緯で取り入れたのか調べてみたことがあります。まず東インド会社が英国に生地を持っていって、それを見た人が洋服に取り入れたようです。その後、英国から米国へと渡ったのでしょう」

――J.PRESSではインドの本場モノを使っているのですか。

「日本では白が入った薄い色のものが多いけれど、本場のマドラスチェックは格子柄がくっきりしています」

飯野「ベースはインドで作っています。今年は昨年よりも糸を細くして、より着心地にこだわって作りました。これは『スーパーマドラス』と名前を付けています。私が今着ているシャツもそうですよ。これはパッチワークのようなクレージーパターンシャツです。マドラスチェックは本物にこだわっていますが、インドの品はいまだに日本のクオリティーの基準に達していないケースも多くて」

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