石津祥介のおしゃれ放談

インド発マドラスチェック 米「アイビー」の風まとう 夏のトラッドアイテム(上)

2019/7/25

「1965年に取材でエール大学前にあるJ.PRESS1号店に行きました。キャンパスの中にあってスクールショップのような雰囲気でした」と話す石津祥介さん(東京都千代田区の大丸東京J.PRESSショップ)

マドラスチェックは多色が重なり合って独特の雰囲気を放つ大人の格子柄だ。代表的な夏向け綿素材だが、そのルーツがインドにあることは意外に知られていない。服飾評論家の石津祥介さんと大丸東京J.PRESSショップ(東京・千代田)を訪ね、色とりどりのカジュアルアイテムを前に、オンワード樫山J.PRESS商品部の飯野貴浩さんと歴史をひもといてみた。実は石津さんは30代の時に、米国のJ.PRESS1号店を訪れたことがあるという。

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■カジュアルに強いJ.PRESS、1号店はエール大

――J.PRESSといえばアイビールックの代表的なブランドです。1号店は米東部エール大学のキャンパス内にあるんですね。

飯野「1902年に服職人だったジャコビー・プレス氏が創業しました。当初は学生向けにスエットやシャツを販売したり、教授たちからスーツの注文をとったりしていました。その後エール大の卒業生がニューヨークなど都会に出るのに合わせて、彼らが仕事をしている場所で洋服が買えるようニューヨークやワシントンにも店を構えていきました。商業的に店舗網をばーっと広げることはしなかった。日本に進出したのは74年です。86年にはオンワード樫山が買収しました」

J.PRESSの定番商品についてとオンワード樫山J.PRESS商品部の飯野貴浩さん(右)と語り合う石津さん。飯野さんが着ているのはクレージーパターンのマドラスチェックシャツだ

――石津さんは30代の時にその本店に立ち寄られたそうですね。

石津「65年に写真集『TAKE IVY』の取材でアイビーリーグに行ったときでしたね。エール大の目の前にありました。当時知っていたトラッドブランドといえばブルックス・ブラザーズぐらいでしたが、店に行ってみると明らかな違いがありました。同じ時期のブルックス・ブラザーズは、いかにもスーツ屋という重厚な店構えで店員は60代くらいの人がずらり。店に入るのが怖かったぐらい。これに対してJ.PRESSはキャンパス内のスクールショップのような感じでした。店の前を学生たちがショートパンツや素足で歩いている。全然イメージが違いました。顧客は学生。だからJ.PRESSはカジュアルアイテムに強い」

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