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理想の支出割合はない メタボ家計夫婦の貯蓄立て直し 家計再生コンサルタント 横山光昭

2019/7/24

写真はイメージ=123RF

家計相談で開口一番に「家計の支出割合はこれで理想的でしょうか」と質問してこられたのは、パート勤務の主婦Kさん(40)です。家計が気になるのは、今後スムーズに貯蓄を増やしていきたいため。5年前にマイホームを購入してから、あまりお金がたまらなくなっていることで不安になり、相談に来たのです。

Kさんは会社員の夫(42)と息子(4)の3人家族。今、保育園児である息子もあと2年で小学校に入るため、将来の教育費が気になり始めています。住宅ローンを返しながら貯蓄していけるのかということも不安だと話します。その一方で、今まで数年に一度だった家族旅行に毎年行っても大丈夫でしょうかとも話します。「ローン返済しながらお金をため、旅行にも毎年行けるような家計の支出割合ってありますよね? どうすれば我が家もそうした家計になれるのかが知りたいのです」と強く訴えかけてきます。

■住宅ローンで減った貯蓄が増えない

家計簿は、夫婦で共有できる家計簿アプリでつけています。ただ家計簿をつけているとはいうものの、支出内容について振り返ってみたり、詳細を把握したりはできておらず、家計の全体像が見えていないようでした。そのため、お金がたまらないと不安に思う一方、お金を使いたいと思うなど、やや矛盾したような話をしていたのでしょう。

Kさんの家計を家計表に書き出してみました。収支は1万円弱の黒字となりましたが、月により支出に変動があることや貯蓄が増えていないことを踏まえると、赤字の月もありそうで、毎月の家計からは貯金がほぼできない状況とわかりました。

ボーナスは夏に120万円、冬に150万円ほど毎年もらえており、今の貯蓄は婚前からあったものにボーナスの一部を蓄えてきたものだそうです。住宅ローンの頭金として貯金を使ったので、ボーナスは何とか残したいところだと言います。しかし、高額な買い物や帰省費用、冠婚葬祭費など、毎月の家計で負担できない支出に充ててしまっているため、Kさんが思うほど残せていません。

ここまでお話を聞いて、「毎月の家計から貯蓄ができない」「ボーナスは多いのに貯蓄に回せる金額が多くない」「住宅ローンの頭金で減った貯金があまり増えていない」という状況がわかりました。つまり、お金の使い方に適切でない点があるということです。

■理想の支出割合は目安にすぎない

ところが、Kさんは「理想の支出割合」を教えてくれたら、収入から計算しその金額に合わせるといいます。しかし、そうした金額に合わせた暮らしをするのは大変なことです。自分たちの考えや希望、趣向などを考慮していない支出額に合わせるとなると、おそらく生活の楽しみもないでしょうし、我慢ばかりできっと長続きしないでしょう。

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