知人は友人にあらず 定年シニア、老後孤独に備えよう経済コラムニスト 大江英樹

でも「会社を辞めた後に果たして友人なんかできるのだろうか」と不安に思う人もいるかもしれません。しかしながら私の定年後の経験で言えば、それはあまり心配する必要はありません。私自身、会社を定年退職した後に知り合い、親しく付き合うようになった人はたくさんいます。もちろん、そのためには趣味やボランティア、地域活動といった従来の仕事とは異なる分野での活動にチャレンジしたほうが良いのは言うまでもありませんが、特段焦る必要もありません。

定年後はノーサイド

まずは手始めに昔の友人、例えば中学、高校、大学といった頃の友人との交流を再開してみるのも良い方法です。同じ世代で利害関係がなく、さらにそれまで歩んできた環境は違うという友人であれば、面白い付き合いができるに違いありません。私も年に数回、大学時代のクラブの友達と食事をしますし、年に1回ぐらいはグループで旅行にも行きますが、毎回楽しみにしています。

こうした交流の輪を広げていくと、面白いことに現役時代に自社と競合していた企業の担当者だった人と親しくなることもあります。ちょうどラグビーの試合のように、定年がまさにノーサイドとなり、現役時代の互いの健闘に敬意を表するという形で付き合いが始まり、やがて友人になるということもあるのです。

定年後は発想を柔軟にし、すべてのしがらみから解き放たれることにシニアライフの楽しさがあるのです。既存の知人はすべて捨ててもいいぐらいの気持ちで、新しい友人づくりにチャレンジしてみることをぜひお勧めします。

「定年楽園への扉」は隔週木曜更新です。次回は8月8日付の予定です。
大江英樹

野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年3.0 50代から考えたい『その後の50年』のスマートな生き方・稼ぎ方」(日経BP)、「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(同、共著)など。http://www.officelibertas.co.jp/
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