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前回「昇給なき時代の給与は4タイプ あなたが選ぶべきは…」で示した給与のマトリクスは、会社がどんな価値に対して給与を払うのか、というメッセージでした(上図参照)。だからこのメッセージを見極めておけば会社に認められやすくなり、出世力も高まります。けれども同じ会社の中に、その会社のタイプとは合わないと感じる人もいるでしょう。そんな場合にはどんな生き方を選べばよいのでしょう。

会社の人事の仕組みに納得がいかないことだってある

前回示した給与の仕組みには4タイプがありました。

しかしもしあなたが自社のタイプを知ろうとしても、なかなか判断が難しいことが多いものです。たとえば「働き手が求めるもの」について会社は全体を見て判断しています。けれどもあなたの周りには、そうではない人たちが集まっているかもしれません。

「ビジネスが求めるもの」についても同様です。

わかりやすく例を示してみましょう。

あなたが自動車ディーラーで働いている経理担当者だとします。その場合おそらくこんな不満を持つことが多いはずです。

「うちの社長たちは経理の重要性をわかってないんだよな。絶対間違えちゃいけない業務なんだから、しっかり腰を据えて取り掛かる必要があるんだ。そのためにはチームワークを大事にできるメンバーたちが集まって、安心して働ける環境がないと。なのにうちの人事の仕組みは、結果主義のインセンティブ主義なんだから。これじゃみんなやる気がでないよ」

そんな不満に対して、周囲の人たちもいっせいにうなずきます。

さて、このような不満は正しいのでしょうか。

全社視点での判断と自分の周囲の意見が違うことだってある

この場合、あなたの周りで一緒に働いている人たちは、経理や総務、システム部門の人たちのはずです。そのような職種の方々に求められるのは業務の「品質と正確さ」です。そして働く側としても安定的な「終身雇用」を求めることが多くなります。

だから上記のような不満が出てくるのですが、会社全体でみることができれば、まったく違う結論が導き出されます。

まず自動車ディーラーが行っているビジネスはどんなものでしょう。

車の販売? もちろんそうです。

けれども実はそれは一側面でしかありません。

自動車ディーラーのビジネスの本質は「車を持っている顧客集団を長期的にコントロールすること」です。

まず自動車の新車は、極端に利益率が小さい商品であることで有名です。新車を1台売っても、営業社員の人件費すら出ないことがほとんどなのです。

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