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堤香苗キャリア・マム社長

堤香苗キャリア・マム社長

キャリア・マム(東京都多摩市)は全国に10万人の主婦会員を擁し、会員の声を生かした主婦目線のマーケティング事業や女性の就労支援、人材紹介などを手掛ける。同社を設立した堤香苗社長(55)は、関西最古のミッションスクール、神戸女学院で中高6年間を過ごした。聖書を学び、多才な同級生と出会った日々が、オンリーワンの存在を目指し起業した原点にあるという。

(下)フリーアナから出産契機に起業 決断支えた神戸女学院 >>

5年ほど前、講演を頼まれて久しぶりに神戸女学院を訪れた。

女学院の同期がその頃教頭を務めていて「講演に来てくれない?」と誘われました。女性のキャリアや一人ひとりの「らしさ」を大切にした生き方を応援する企業を経営しているので、声をかけてくれたようです。

ちょうど体育祭直前の時期で、私の話の前に体育部長の高校生がスピーチをしました。「実は部活の人間関係に悩んでいた。けれど、家族に不幸があって苦しい時期を過ごしていたとき、同級生や先生方がサポートしてくれた。やっぱりこの学校でよかったと思ったから、体育祭はがんばります」。彼女はそんな話をしました。

泣きました。私の人生の道筋も平坦ではなくいろいろありましたけれど、女学院に支えてもらってきたことを一気に思い出しました。

生まれは千葉県ですが、小学校4年生のとき神戸市に引っ越しました。生まれつき心臓に穴が空いていて、3歳までもつかわからないと医者にいわれていたような病弱な子どもでした。父もいくつも病気をして、年を取ってからは障害者手帳をもっていました。普通のサラリーマンで、決して裕福な家庭ではなかったけれど、「お金は残せないが学問は一生の財産になるから、神戸女学院を受けたらどうか」と勧めてくれたのです。

父が女学院を勧めてくれた一番大きな理由は、特色ある英語教育だった。

英語の授業はネーティブと日本人の先生が担当するのですが、特に中学の3年間は日本語を一切使用しないで授業が進むのです。

英語の授業の初日の風景は、今でも覚えています。教室に先生が入ってきたと思ったら、ネーティブの先生が「Stand up! Stand up!」と言いながら、ジェスチャーして立つように促すんです。同級生はみんなぽかーんとして「立つのかなあ」とぞろぞろ立つ。すると先生が「Bow! Bow!」「Sit down」って。ああ、起立、礼、着席か。一事が万事、そうやって英語を英語で理解していくのです。

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