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立川談笑、らくご「虎の穴」

どうすれば雨でも客を呼べるのか 逆転のアイデア探し 立川吉笑

2019/7/21

イラストはイメージ=PIXTA

パッとしない天気が続くなか、この原稿を書いている。そういえば、パッとした天気とは具体的にどういった天気を指すのか分からないけど、とにかくこの数日は濃い雲が街を覆い続けているのは確かだ。これが梅雨か。

僕のような若手落語家にとって天気は切実な問題だ。雨の日は晴れの日に比べてお客様が目立って減ってしまう。売れっ子の人気落語家であれば、チケットは前売で完売。雨が降ろうがすでに売り上げは確定しているけど、若手の小規模な会はプレイガイドを通さずに予約を受け付けて当日精算という形がほとんどだ。当日券のみの落語会も少なくない。

強い気持ちで「吉笑さんの落語を聴きに行こう!」と思ってくださる熱心なお客様は雨でも足を運んでくださるけど、一方で「夜から暇ができるけど、何しようかなぁ?」と思い立っていらしてくださる方や、「気分が乗ったらこの日の吉笑さんの会に行ってもいいかな」くらいにうっすら手帳に印をつけてくださっているようなライトなファン層の来場数はやっぱり減ってしまう。実際問題、風が心地良い晴れた日と大雨が降っている日とでは当日券の売れ行きが大きく違う。雨の日に出歩くのが億劫(おっくう)に感じるのは当たり前だ。

しとしと降る雨をぼんやり眺めながら「いつまで雨に振り回されなきゃいけないのか」と思った。当たり前の話、これから先も雨の日はたくさんある。そして落語会の日が雨になることも当然たくさんある。

デメリットをメリットに変える

そう分かりきっているのに、なす術なく「雨だからお客様が少なかったなぁ。とほほ」と落ち込んでいていいのか。反対に「雨の日だから増えた!」というようになることを夢見て、何か手を打つべきじゃないのか。そんなふうに思うようになった。

憂鬱な雨の日を少しでも楽しく過ごすために、素敵(すてき)な傘を買ったり、おしゃれなレインブーツを買ったりするのは有効だ。僕も今シーズン、数年ぶりにレインブーツを買った。信頼しているセレクトショップの店員さんに勧められた「ムーンスター」という上履きなんかを作っているメーカーのレインブーツがとても可愛(かわ)いかったから、奮発した。

「雨が降らないと履けない」と思うと、次の雨の日が待ち遠しくなる。今のところまだムーンスターのレインブーツを履いている自分が新鮮だから、雨の日が少しだけ楽しみだったりする。

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