■成績優秀者にレジメンタルタイを贈呈
――ネクタイは縞柄のレジメンタルばかりですか。
「ほとんどそう。小学生の時にラグビーをやっていました。ラグビーではチームでおそろいのブレザーにレジメンタルタイを締めますよね。『レジメント(連隊)』というレジメンタルタイの精神が好きなんです。会社はチームのようなものですから。ところで今しているネクタイもこちらも全部僕がデザインしたものです」
「2015年にネクタイ表彰制度を始めました。事業部の成績優秀者の表彰制度の一環として、私がデザインしたこのネクタイをあげるようにしたんです。4年でネクタイを手にした社員はのべ200人を超えました。支部長にはこのデザインかなとか、イメージしながら10種類以上作ってきました。個人的にはブルー系が好きなのでブルーが入ったモノが多いかもしれません。生地屋も自分で調べました。デザインすることが大好きで。ピザーラのPのロゴも私が作ったくらいですから」
――――ピザや飲食で1300店以上展開されていますが、アルバイトさんの制服の着方に決まり事はありますか。
「5年ほど前に見直しました。たとえば『ピザーラ』の店員が着るポロシャツですが、前は裾をインさせていました。それを自由にしましたのでみな裾を外に出しています。最近の若い人は急にかっこよくなっていて、びっくりします。服の着こなしが昔とはまるで違いますし、どんなふうにでも着こなせるのがすごい。僕はトラッド派なのでゴルフでも裾は必ずイン。出せといわれたらどうしよう」
――オフの装いにもこだわりがありますか。
「ヨットが趣味ですし、ヨット好きの子供たちを応援する日本OP協会会長もやっていますから、普段は白パンツが多いんです。冬でも。すると息子や妻がおかしいんじゃない、と言う。白くまとか呼ばれています」
「小物で好きなのは時計です。スイスに行ったときに、ゴルフ場ですてきな時計をしている人がいた。思わず聞いたらパテックフィリップだと教えてくれました。その方がしていたのは四角のタイプだったのですが、最初は勘違いして丸形を買ってしまいました。後でこの四角いタイプを買い直しました。パテックの広告で『親から子へ。子から孫へ。』というものがあります。時計は受け継がれていくモノだというキャッチフレーズ。その宣伝にまんまとやられてしまいました」
(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)
SUITS OF THE YEAR 2021
アフターコロナを見据え、チャレンジ精神に富んだ7人を表彰。情熱と創意工夫、明るく前向きに物事に取り組む姿勢が、スーツスタイルを一層引き立てる。