音楽は嵐が8連覇 米津玄師が急上昇、初トップ5入り
タレントパワーランキング2019 音楽編
2019年版のタレントパワーランキング音楽編では、嵐が8年連続の1位。全年代の女性に加え、10代・20代の男性の支持が圧倒的に強い。2019年は6月に20周年記念ベストアルバム『5×20 All the BEST!! 1999-2019』の発売や、8月に『24時間テレビ』(日本テレビ系)のメインパーソナリティーが決定しており、20年末の活動休止までこの勢いが続くのは確実だろう。
日経エンタテインメント!が発表している「タレントパワーランキング」は、アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。(調査の詳細は総合編の「タレントパワー サンドウィッチマン大躍進で初の1位」をご覧ください)
2位には、桑田佳祐(3位)が所属する、昨年の『NHK紅白歌合戦』で見せ場を作ったサザンオールスターズがランクイン。昨年40周年を迎え、企画アルバム『海のOh, Yeah!!』は50万枚超えの大ヒットに。また桑田も、18年末から全国規模のボウリング大会を主催し、その公式曲を発売。ソロ活動でも話題を呼んだ。
そのサザンと、5位のMr.Childrenといった国民的バンドの間に割って入ったのが、米津玄師。昨年の122位から4位へと大幅にアップした。これは、『Lemon』の大ヒットおよび『紅白』への特別枠での出場により、30代以上の支持が急増したことが大きい。
6位となったのは星野源。シングル『恋』(16年)が配信でミリオンヒットとなった17年以降、スコアは35ポイント前後で安定している。18年はアニメ映画『ドラえもん』や、連ドラ『半分、青い。』の主題歌を手掛け、12月発売のアルバム『POP VIRUS』は40万枚を突破するなど、子どもから大人まで幅広い人気を継続。特に彼の年齢(38歳)と差のある10代女子からも人気を集めるのが大きな強みだ。
DAIGOは7位と初のトップ10入りを果たした。レギュラー出演する『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)や『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)、さらに家庭的なCM出演など、テレビタレントとしての活躍が要因だろう。
12位に入ったのは、昨年11月に約2年ぶりに再始動した、いきものがかり。年末の『紅白』のステージで復活を果たし、その勢いそのまま元日に新曲を配信リリース。自らも出演するソフトバンクのCMソングとなり、メインのファン層である、30代のスコアを昨年から大きく上げた。
昨年デビュー45周年を迎えた松任谷由実と、40周年を迎えた竹内まりやも順位を上げている。2人のようなベテランは、周年を記念したベストアルバムの発売や全国ツアーの開催、音楽ストリーミングの解禁などが新規ファンの獲得や、かつてのファンの復活のキッカケとなっているようだ。
急上昇にBiSHがランクイン
急上昇ランキングを見ると、1位の米津玄師に次いで、King & Princeが2位に登場。昨年はシングル『シンデレラガール』でデビューし、昨年のジャニーズの中ではトップとなる70万枚を突破。1年目で『紅白』初出場を果たした。特に10代・20代の女性ファンからの支持が高いが、朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)でのレギュラー枠もあり、今後は30代以上にも人気が広がりそうだ。
急上昇の3位にはGReeeeNがランクイン。活動の少なかった18年はスコアをやや下げていたが、19年は脚本と音楽を手掛けた『愛唄 -約束のナクヒト-』や、au三太郎シリーズのCMソング『一緒にいこう』の話題性で、以前の水準へと戻している。
また新顔では急上昇の20位に、"楽器を持たないパンクバンド"こと、6人組ガールズグループのBiSHがランクイン。昨年12月には、幕張メッセで1万7000人動員のライブを開催し、アリーナアーティストへと成長。彼女たちは、10代から30代では男性よりも女性のほうがスコアが高く、女性ファンもつかまえているのが特徴だ。
(ライター 臼井孝)
[日経エンタテインメント! 2019年7月号の記事を再構成]
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