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食の達人コラム

伊フランチャコルタ 多彩な個性育む世界一厳しい製法 エンジョイ・ワイン(15)

2019/7/19

カデルボスコのワイン

それを証明するかのように、現地で試飲した同社の最上級銘柄「アンナマリア クレメンティ2009」のボトルには、「総亜硫酸塩53mg/L(欧州連合の規定は最大185mg/L)」と印刷されていた。日本でも欧米でも、亜硫酸塩は表示義務があるため、亜硫酸塩を添加したワインは原則ボトルに「亜硫酸塩含有」などと表示される。しかし、数値まで明らかにしているワインは初めて見た。

洗浄の効果からか、カデルボスコのワインはどれも、果実のピュアな香りが心地よく、口当たりはソフトでなめらか、味わいにふくよかさと長い余韻を感じるスタイルだ。

フランチャコルタ・バーのイメージ・イラスト

そんな多様なスタイルを持つフランチャコルタを、もっと気軽に味わってもらい、その魅力を知ってもらおうと、生産者らで作るフランチャコルタ協会は7月31日、東京・銀座の阪急メンズ東京店内に、日本初の「フランチャコルタ・バー」をオープンする。常時10種類の様々なタイプのフランチャコルタをそろえ、グラスで1杯1200円から提供する。

フランチャコルタの年間生産量は1600万~1700万本台で、3億本を超えるシャンパンの20分の1程度。しかも、イタリア国内での消費が大半で、輸出は極めて限られている。そうした量の少なさも影響し、日本では大手生産者の最も安いタイプでも、1本3000円台で、高級銘柄になると同1万円を超える。必ずしも、気軽に飲めるスパークリングワインとは言えないのが現実だ。バーを開くのは、そうした敷居の高さを少しでも低くする狙いもある。

日本のワイン愛好家にとっては、生産者側の事情は何であれ、イタリアが誇る最高級スパークリングワインがより身近に楽しめるようになることは、願ったりかなったりだ。フランチャコルタの魅力を肌で知れば、ワインライフもより充実したものになるに違いない。

(ライター 猪瀬聖)


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