「老後2000万円」は税優遇生かす NISAやイデコで

先進国株式指数に連動する投信が対象なら運用資産は今年3月時点で約5250万円。累計投資額である約1590万円の3.3倍になる。金融庁が例示した老後資金「2000万円」を大きく上回る。

比較的リターンが低い債券を含めた4資産への均等投資の場合は約3400万円だ。毎月の積立額を控えめに3万円として計算しても約2250万円になる。

積み立て継続カギ

最大のカギは継続。どちらの場合も08年の金融危機直後には資産額が一時的に累計投資額近くまで縮小している。しかしこうした下落局面こそ投信を安値で多くの口数、買える好機だ。今後も数年のうちに大きな下落が訪れる可能性もある。その時に積み立てを継続できるかが「2000万円達成」の分かれ道だ。

非課税制度を使う際は株式投信を主体にする方が有利だ。期待利回りが高い資産の方が非課税効果が大きくなりやすいからだ(図C)。しかし実際には企業型DCの半分強、イデコの6割の資産は預貯金など元本確保型だ。この結果、企業型DCでは通算利回りが0~1%(3月)にとどまる人が4割強と多い。ここ数年の国内外の株価上昇の恩恵を受けられていない。

例えば株式投信と低リスク資産との適正配分が半分ずつと考える場合でも、DCやNISAごとに個別に考えるのではなく、課税口座も含めた資産全体で実現すべきだ。

(編集委員 田村正之)

[日本経済新聞朝刊2019年7月13日付]

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