医療・介護用寝具で知られるパラマウントベッドから、眠りにつくときと眠った後で、ベッドの角度が自動的に変わるというベッドが登場した。「眠りへの最適解」を追求して生まれたというこのベッドの「寝心地」を確認するため、家電総合アドバイザーの資格を持つ「家電女優」の奈津子さんがホテルで実際に一晩を過ごしてみた。
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みなさん、しっかりと睡眠をとっていますか?
我が家は先日、睡眠の質を向上しようとクイーンサイズのベッドを奮発して購入しました。ですが、店頭で何度も試したにもかかわらず、夫婦ともに硬く感じてしまい眠れないという事態に。今は別売りのパッドを敷いてしのいでいます。

ただでさえ仕事柄、周囲がまだ真っ暗な午前4時前に起きて現場へ向かう早朝ロケも多く、どうやったら少しでも快適に眠れるかは長年の課題でした。
そんな悩みを解決できる家電はないのでしょうか。あれこれ調べていたところ、パラマウントベッドが2019年3月に発売した「Active Sleep BED(以下:アクティブスリープベッド)」という製品を見つけました。このベッドがユニークなのは、眠るとき、眠った後、起きるときでベッドの角度が自動的に変わるということです。しかも、マットレスの硬度まで微調整できるというではありませんか。

調べてみると、この製品はベッド本体である「アクティブスリープベッド」、硬さを変えられるマットレス「Active Sleep MATTRESS」(以下、アクティブスリープマットレス)、そして心拍、呼吸、体動などから眠りを採点する「Active Sleep ANALYZER」(以下、アクティブスリープアナライザー)という3つの製品で構成されているそうです。
開発目標は、ずばり「眠りへの最適解」。はたして本当に安眠につながるのでしょうか。同社のショールーム「眠りギャラリーTOKYO」を訪れて担当者に話を聞いた後、そのベッドを導入しているホテルに泊まり、実際の使い勝手を確認することにしました。
医療用ベッドのノウハウを活用
パラマウントベッドといえば、医療や介護の現場などで使われている業務用ベッドという印象が個人的には強かったのですが、いつからコンシューマー市場に乗り出したのでしょうか。今回、アクティブスリープベッドの開発に関わった技術開発本部係長の窪田伸之助さんとコンシューマーチーム担当課長の小沢卓矢さんに、まずそこから話を聞きました。
