リーダーが語る 仕事の装い

「靴で人が分かる」 父の教え胸に毎夜自分で手入れ フォーシーズ会長兼CEO 浅野秀則氏(上)

2019/7/18

子どものころ父が靴磨きをしているのをいつも見ていた。「『秀則、靴は大事だぞ』という父の言葉が頭にあって私も毎日靴磨きをします」と話すフォーシーズ会長兼CEOの浅野秀則さん(東京都港区のフォーシーズ本社)

宅配ピザ「ピザーラ」をはじめ58の飲食業態を展開するフォーシーズ(東京・港)の浅野秀則会長兼最高経営責任者(CEO)の日課は深夜の靴磨きだ。幼いころに父から聞いた「靴を見れば人格が分かる」との教えを胸に、どんなに酔って帰宅しても靴の手入れを怠らない。愛用する靴のほとんどは仏「カルヴィル」のもの。有名シェフ、ジョエル・ロブションさんとの出会いをきっかけにパリで見つけたブランドだ。エレガントで正統派の靴への愛着は服装にも影響を与え、着用するスーツはかっちりした濃紺のみ、という独特のスタイルを確立するに至った。

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■酔っ払って家に帰っても靴磨きは欠かさない

――昨夜も靴を磨いたのですか。

「もちろん。毎日お付き合いがありますから靴磨きをするのは夜中です。どんなに酔っ払って家に帰ってもやります。ほろ酔いで磨くのも一興なんです。もはや趣味。ただ最近ワインを飲むようになり、お酒が増えまして……」

靴の磨き方は、愛用ブランドであるフランスの「カルヴィル」のご主人直伝。自分の靴だけでなく、妻や娘の靴も磨く。「娘のドクターマーチンはちょっと大変」

「酔っ払いだから磨き方は適当です。持っている靴はほとんどが黒。磨く時は黒い靴墨と白のクリームを使い、一滴水を入れて乳化させて仕上げる。僕が好きな靴『カルヴィル』の人から習いました。その人は最後は素手で磨いていました」

――紙器メーカー3代目として裕福な家庭に生まれました。靴を大事に扱うのはお父様ゆずりとか。

「父はポケットチーフを必ずしているような、身だしなみに気を使う人でした。僕が4~5歳の時の休日の風景として記憶に刻まれているシーンが、KIWIの靴クリーム、そして一生懸命靴を磨く父の姿です。よく言われましたよ。『秀則、靴は大事だぞ。靴を見ればその人が分かるんだ』とね。靴には人格が出る、ということを伝えたかったのでしょう。ですから私も人に会うとまず靴に目が行きます。最終的には靴が大好きになってしまった」

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