老後2000万円超え iDeCoなど「ご三家」でめざす「老後に2000万円」をマネーハック(3)

仮に40歳より遅いスタート、例えば45歳や50歳のスタートでも、夫婦で協力することにより2000万円超えは不可能ではないはずです。

運用利回りではなく掛け金原資の確保がカギ

ここまで話をしてきたとき、「でも、その積み立てができないのです」との感想を抱かれた方は、実は大事なポイントを理解しています。「老後に2000万円」達成のカギは、こうした制度を実際に活用し、毎月の掛け金を確保することにあるからです。

私は講演でよく「老後資産形成のカギは運用テクニックではなく、節約テクニックだ」とお話しします。これは運用利回りを0.5%高くしようと努力したとしても、そもそも毎月の積み立て原資が確保できなければ、収益は1円も獲得できません。

またiDeCoやつみたてNISAの考え方は「ゼロからのスタート」です。最初に数百万円というお金を入金して投資の売買だけで増やす発想から卒業する必要があります。

老後資産形成のための「器」を理解することができたら、毎日の家計や定期的な引き落としを見直し節約に努めてみてください。

1日330円分のムダな買い物を減らしたりポイントやクーポンを活用したりすれば、月1万円の積み立て原資になります。電気料金プランの切り替えや格安スマートフォンへの乗り換えなどをすれば、その差額分も積み立て原資になります。

家計が赤字だから節約するのは苦しさが先立つばかりですが、老後資金を確保するための節約は違います。なぜなら家計を削るほどに自分の老後の軍資金は増えることになるからです。

ぜひiDeCoやつみたてNISAの口座を開設し、「老後に2000万円」を実現する道筋を開いてみてください。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。http://financialwisdom.jp
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
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