Men's Fashion

タオル・花瓶… 小物を黒でまとめるモダン

トレンド

男の王道色を上質な日常に

2019.7.21

MEN'S EX

多忙なビジネスの場に身を置く男こそ、自身の居場所を安らぎで満たしクールダウンを図りたい。だがそうした安らぎを与える日常のアイテムを自身の美意識に反するもので妥協しては男が廃る。そこでストイックさや力強さの王道である黒をあえて癒しのアイテムに取り入れる。その意外性が日々のふとした瞬間をより洗練させる。

例えば下のタオル。単に黒タオルというだけなら珍しくないが、実はタオル生地を綺麗な漆黒に染めるのは相当難しく、従来のものはどこか白茶けた黒が多い。その点こちらは糸と染めに徹底的にこだわり、ブラックフォーマルのような深い黒を実現。表面にはビロードのような艶もあり、リッチな気分に浸ることができるのだ。

その他、花瓶、風鈴、アロマディフューザーを紹介するが、こういうファンシーになりがちな小物こそ黒で引き締めると、部屋の佇まいはぐっとモダンになって趣を増す。男の美意識を満たす空間で過ごせば、次のステージへと進む活力も養える。あえてストイックな黒での癒し、ぜひお試しを。

■FUJITAKA TOWEL GINZA
藤高タオル 銀座の「BK100」

混じり気のないBLACK100%を究めた

糸染めから仕上げまで自社で手掛ける、1919年創業の愛媛・今治の老舗タオルメーカーによる逸品。従来のおよそ1.6倍も濃い特殊な黒染料を用い、色がより深く入るよう繊維が長く毛羽の少ない綿糸も新開発。仕上げにもこだわり、吸水性や手触りに優れるパイル織りながら、黒い漆器のような色艶をたたえ、洗っても色落ちしにくい黒タオルを実現している。30×90cm。 3000円(藤高タオル 銀座)

ふわりと包まれるしぐさも黒なら男らしく映える

■TOUCH CLASSIC
タッチクラシックの風鈴

青から黒への美しく神秘的なグラデカラー

タッチクラシックは、宮城県・仙台市発祥の「玉虫塗」と呼ばれる漆塗りの技法を用いた製品をグラスや器、文具など幅広いアイテムで展開するブランド。こちらの風鈴は、一つ一つ吹いて作る色鮮やかなユゲングラスに玉虫塗を重ね、どこか涼しげなブルーブラック調のグラデーションに。清らかな音色も魅力。目と耳で季節を感じてほしい。縦9×横9×奥行き9cm。 1万円(東北工芸製作所)

懐かしの夏音もどこかモダンに耳に響く

■MUGEN MUSOU
ムゲンムソウのフラワーベース

高度な木工職人の技でジャパニーズモダンを表現

±0.2mmの加工精度で生み出される“けん玉”が、海外ではインテリアとしても愛される木工ブランドの花瓶。簡素ながら、木目と木肌を生かしたフィニッシングや、キュッと詰まった小口からふくよかなボディに至る緊張感あるラインで、日本らしい侘び寂びを感じさせる。木目が漆黒にさりげないコントラストを与えているのもよく、花を挿せば即オブジェに。高さ29.5cm。 3万3000円(イワタ木工)

漆黒のコントラストで目を引く男の一輪挿し

■WEEK END
ウィークエンドのアロマディフューザー

陶磁器の味と色彩を家電に巧みにブレンド

単なる香りを出す装置ではなく、こだわりのインテリアにも違和感なく馴染むアロマディフューザーが欲しいならこちら。香りを広げるための陶器フィルターには、岐阜県・飛騨高山の渋草柳造窯が特殊な釉薬で仕上げた陶磁器を使用。そこに金属筐体のソリッドな質感を合わせ、クールかつモダンな雰囲気としている。直径9×高さ6.5cm。 1万5800円(ミュージーコーポレーション)

癒しの香りを運びつつ紳士のインテリアにも馴染む

※表示価格は税抜きです。

撮影/野口貴司(SanDrago)、島本一男(BAARL)、ケヴィン・チャン、若林武志、椙本裕子、久保田彩子、武蔵俊介 スタイリング/四方章敬、宮崎 司(CODE)、佐々木 誠 ヘアメイク/松本 順(tsuji management)、勝間亮平 取材・文/伊澤一臣 文/秦 大輔、長崎義紹(paragraph)、吉田 巌(十万馬力)、小曽根広光、安岡将文

MEN'S EX

[MEN’S EX 2019年7.8月号の記事を再構成]