実際にクニルプスの傘をもう10年近く使っているのだが、壊れて買い替えたことは一度もない。かなり強い風が吹く地域に住んでいるのだけど、強風時にもグラスファイバーの親骨とアルミの支柱のコンビネーションで、傘がオチョコになることもなく、骨が折れることもなく、しっかりと雨から身体を守ってくれる。

T.220には日本法人発のアイデアによるセーフティーシステムが搭載されている。傘をワンボタンで閉じた後、シャフトを手で引っ込める必要があるのだが、このとき、一気に押し込む必要がないのだ。押した分だけ引っ込んでいくので、うっかり手を滑らせて、シャフトが飛び出すということもない。ぜひその動きを次の動画で確認してほしい。

強い力も不要なので、女性やお年寄りでも安心して使える。筆者は、この機能のために、特に不満のなかった前モデル「T.200」からT.220に買い替えたのだ。

ブラント/周囲にも優しい

ブラント「XS_Metro」。6500円(税別)。尖ったところのない特徴的なデザインのブラントの折り畳み傘タイプが、この製品。同社の長傘タイプよりも多少耐風性能は劣るが、それでもかなりの強風でも受け流せる。写真のカラーは右がレッド、左がグレー

ニュージーランドの傘メーカー、ブラントは、傘の安全性に注目したメーカーとして、世界の最先端を行っているブランドだ。実物を見れば分かるが、傘の骨の先端が外に出ていない。全ての傘がこの形なら、雨の人混みもずいぶん歩きやすくなるに違いない。

雨の日にたくさんの傘の骨が露出している風景を見て、ブラントの創業者は傘の開発に乗り出したそうだ。単に安全なだけでなく耐風機能も同時に実現しているのが面白い

しかも、この形状は傘の内側に入り込んだ風を効率良く逃がすシステムの一部になっている。傘の中に入り込んだ風を、骨の先に用意されたポケットで受けて、左右に逃がすことで、傘が強風でオチョコになることを防いでいるのだ。このシステムのために、骨と布の間に遊びが作られている。風が入ってくると傘の布地が少し浮くのだけど、この遊びで、風の力が骨に集中せず、骨を伝わってポケットへと逃げていくわけだ。だからブラントの傘を差して風の中を歩くと、風の向きや強さに応じて、傘が微妙に揺れる。その感じは、やじろべえを手に持っているような感触で面白い。

ブラントはもともと長傘がメインなのだが、「XS_Metro」は折り畳みモデル。人ごみを歩くかもしれないときは、クニルプスではなくこのブラントを持っていくことが多い。とがったところがないから、差していてとても安心なのだ。それでいて風にも強いのだから文句はない。

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ホワイトローズ/ビニールの折り畳み
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