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ビジネスに効く「文庫」はこれだ!

時間術と会計スキルが出世道 ビジネスに効く「文庫」 第4回 スキル本

2019/7/13

ビジネス文庫をテーマにセミナーを開いた土井氏(東京・中央の八重洲ブックセンター本店で)

手ごろな価格とハンディーサイズの文庫本は、出張や旅行のお供に重宝するビジネスパーソンの心強い味方だ。「ビジネス文庫」カテゴリーの創設を目指して始めたこの「本当に使えるビジネス文庫」企画では、毎回ジャンルごとに文庫の名著を紹介している。第3回の「スタバを勝たせた映像解析とは 文庫で親しむ科学思考」に続き、今回は「数百円で身につく最強のビジネススキル」がテーマだ。仕事に使える「時間術」や「お金の管理術」などを扱った本を紹介する。

◇   ◇   ◇

臼井由妃著『やりたいことを全部やる!時間術』

ビジネスパーソンがスキルを考える際、最初に取り上げるべきなのはおそらく「時間」のスキルだろう。誰にでも平等に与えられたこの資産の使い方を知っていれば、長いキャリアを成功に導けるだろう。

■金曜日の戦略的な使い方

そこでおすすめしたいのが、ベストセラーとなった『やりたいことを全部やる!時間術』(臼井由妃著 日本経済新聞出版社)。著者は、かつて「マネーの虎」というテレビ番組で有名になった、実業家の臼井由妃氏だ。

著者は本書のなかで「時間の手綱を、決して相手に渡さないこと」を推奨している。たとえば、アポイントメントを取る時のシーンである。

「わかりました。では、いつお会いしましょうか」
相手がこう聞いてきたときに
「いつでもいいですよ。あなたの都合で決めてください」
と返事をすれば、時間の手綱を相手に渡すことになります。
「それでは、明日の19時に銀座のオフィスで」

こう返事ができれば、自分が時間の手綱を握ることになります。

アポ取りの秘訣から、時間密度を濃くする方法まで、幅広く時間術について書かれている。

もともと、『1週間は金曜日から始めなさい』というタイトルだった本を、文庫化に際して改題したもので、金曜日の戦略的な使い方についても書かれている。

金曜日は「攻撃の日」です。
私は金曜日になると、翌週の仕事に備え、資料の準備やアポイントの確認をします。こうすることで翌週が、月曜日から「やることハッキリ、用意もバッチリ」な状態になり、1週間全体の時間密度が高まります。

■一番わかりやすい会計の本

成功した経営者で、時間の使い方が下手な人はいない。何かスキルを身につける前に、まずは「時間のスキル」を磨いておこう。時間について学んだら、次に学ぶべきは「お金」。つまり会計である。

石島洋一著『決算書がおもしろいほどわかる本』

たくさん入門書が書かれているなか、あえて「一番わかりやすいものを」と言われたら、オススメするのは『決算書がおもしろいほどわかる本』(石島洋一著 PHP研究所)であろう。

「決算書」って何だ?という基本から始まり、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の基本がひと通り学べる、じつにお得な本だ。

言葉の定義、初心者が疑問を持ちそうなポイントを的確に拾って教えてくれるので、最後までつまずくことなく読める。これを読んでから、中級、上級に進むと会計はスムーズにマスターできる。

この本を読んで、会計の基本をマスターしたら、次に読んでほしいのが、『稲盛和夫の実学』(稲盛和夫著 日本経済新聞出版社)である。「会計がわからんで経営ができるか!」とオビに書かれたこの本には、経営者目線での会計の「使い方」と「心」が書かれている。

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